南米選手権に20歳・安部ら東京五輪世代をリストアップ 有望若手と海外組を融合へ
サッカーの南米選手権(6月14日開幕・ブラジル)に臨む日本代表に、昨季のJリーグベストヤングプレーヤー賞に輝いたMF安部裕葵(20)=鹿島=がリストアップされていることが28日、わかった。森保一監督(50)は同選手権にA代表で臨む意向を明らかにしているが、J1の開催時期と重なるため、関係者によると安部以外にも多くの東京五輪世代の選手が候補に挙がっているという。
常勝軍団の若きエースが“本気”の南米勢に挑む。99年のパラグアイ大会以来、20年ぶりの参加となる南米選手権は貴重な強化の場。その一方で、日本が所属するアジアサッカー連盟(AFC)主催の大会ではなく、所属クラブに選手の派遣義務が発生しないため、選手の編成面が課題となっていた。
関係者によると、開催中のJ1の日程を考慮し、東京五輪世代と海外組を合わせた編成で臨む可能性が高く、中でも今季から鹿島の背番号「10」を背負う安部を推す声は大きいという。さらにDF杉岡大暉(湘南)らの国内組、DF中山雄太(ズウォレ)、MF伊藤達哉(ハンブルガーSV)らの海外組、既にA代表経験のあるDF冨安健洋(シントトロイデン)も有力な候補となっている。
五輪世代以外でもアジア杯のメンバーから外れたMF香川真司(ドルトムント)、鎌田大地(シントトロイデン)、DF昌子源(トゥールーズ)、植田直通(セルクル・ブリュージュ)らをリストアップ。欧州ではオフシーズンとなる選手の招集実現のため、関塚技術委員長を中心に各クラブとの交渉を進めていく方針だが、技術委員会メンバーからは「監督が自ら出向くことが一番効果的では」という声もある。2月から3月にかけて森保監督が渡欧し直接、交渉のテーブルに着く可能性もあるという。
安部を筆頭にした成長著しい若武者たちと、A代表クラスの欧州組を組み合わせ、強豪ひしめく南米選手権でのさらなる成長を目指す。