キングカズ NHK生出演でドーハの悲劇&フランスW杯落選語った「一生消えない」
J2横浜FCの元日本代表FW三浦知良(51)が17日、NHK「サンデースポーツ2020」に生出演。サッカー平成史を語り尽くした。
日本代表で55ゴールを決めてきた日本サッカー界のキングは、W杯とは縁のないプロ人生を送ってきた。94年米国大会を逃した「ドーハの悲劇」。そして日本が初出場を決めた98年フランス大会でのメンバー落選。平成サッカー史を語る上で避けることのできないこのふたつの出来事について言及した。
93年10月28日、カタール・ドーハで行われたW杯アジア最終予選・イラク戦。勝てば日本がW杯出場を決めるという試合で、後半ロスタイムの失点で同点に追いつかれた「ドーハの悲劇」。カズは、失点シーンにつながるイラクのクロスを防ごうと必死に右足を伸ばしたが、その先をボールは抜けてゴールが生まれる。
26年前のこのシーンについて「はっきり覚えています。スローモーション。自分の足の上を通っていって、その瞬間、入るかどうか分からないじゃないですか。でも、『ヤバい』と思いましたね。直感的に。(クロスを)あげられた時に」と鮮明な記憶を言葉にした。「ボールがゴールに吸い込まれる。何とも言えない感じでしたねえ」と振り返った。
そしてついに夢がかなったと思っていたフランスW杯。岡田武史監督の下、悲願の出場を決めながら大会直前にメンバーから落選。当時覚えた痛みは今も残る。「それはもう一生消えないものだと思っていますし、それを自分は抱えていこうと腹をくくっているんで」とはっきり答えた。
そして26日に52歳の誕生日を迎えるキングは言う。「ワールドカップがあるたびに自分自身も思い出しますし、今でもW杯に出たい気持ちはあります。変わっていないんでね。そういう意味では、あの時の気持ちは自分自身忘れるべきでないと思っています」。カズは今季、プロ34年目のシーズンに向かう。