香川が代表復帰 森保J世代間融合第2弾…アジア杯から大幅13人入れ替え
日本サッカー協会(JFA)は14日、親善試合コロンビア戦(22日・日産ス)、同ボリビア戦(26日・ノエスタ)に向けた日本代表メンバー23人を発表した。1月のアジア杯からメンバー13人が入れ替わり、ロシアW杯に出場したMF香川真司(29)=ベシクタシュ=が森保ジャパン発足後初めて招集。W杯組ではMF宇佐美貴史(26)=デュッセルドルフ、山口蛍(28)=神戸=らが復帰した。指揮官が進める世代間融合は、第2段階に突入した。
香川が日本代表に帰ってくる。昨年のロシアW杯以降、ドイツでの出場機会を失い、トルコに新天地を求めたかつてのエースについて問われた森保監督は「私もスタッフで帯同したが、ロシアのW杯に参加していた選手たちはみんな力があると思っている」と評価。そして「これまで招集できていなかったのは、ケガなど、日本代表を強化する過程においてタイミングが合わなかったというのがあった」と説明した。
アジア杯の日本代表から13人を変更。そこには森保監督が持つ複数の意図が透けて見える。ロシアW杯後、日本サッカー史上2人目の五輪代表との兼任監督に就任し、世代間融合を進めてきた。守備陣はロシア組から顔ぶれに大きな変化はなかったが、攻撃面ではMF南野、中島、堂安ら若手を主力に据えた。
今後は、クラブ側に選手の派遣義務が発生しない南米選手権(6月開幕・ブラジル)だけではなく、9月からはカタールW杯のアジア予選も始まる予定。就任後初となる国際大会となったアジア杯を終えたタイミングだからこそ、「日本代表としてのベースをさらに広く、強固にしていく」とプランを描いた。
初招集の4人を含めロシアW杯メンバーを復帰させたのも「一部のコアな選手がいなければチームがまわらない(という)ことがないように」との理由から。「より多くの選手に厳しい戦いを経験してもらってチームのコンセプトを分かってもらうことによって、将来の戦いに生かしていきたい」と説明した。
香川、宇佐美らの復帰により2列目の競争激化は必至。離脱中のFW大迫が、不在時の戦術や組み合わせを模索する狙いもある。「誰が抜けても、その時のメンバー、出ている選手でベストな戦いをしていきたい」。先の戦いを見据えた上で森保監督の判断だ。
第2段階に入った世代間の融合。輝きを放つのは香川らロシアW杯メンバーか、森保ジャパンの中核にまで台頭した若手たちか。それとも、まだ見ぬ新たな組み合わせによる意外な化学反応か-。