カズ、52歳25日で2年ぶり先発「ピッチに立ててうれしい」 シュート0も大歓声
「明治安田生命J2、横浜FC2-0岐阜」(23日、ニッパツ三ツ沢球技場)
キングが金字塔を打ち立てた。FWカズが17年4月15日の町田戦以来707日ぶりに先発出場し、自身の持つJリーグ最年長出場記録を52歳25日に更新。「ピッチに立てたのはうれしいです」と素直に喜びをかみしめた。
気温9度の寒空の下、半袖姿の背番号11のキックオフで試合は始まった。1トップを担ったカズの最大の見せ場は前半40分、MF渡辺の右クロスを頭で狙ったがわずかに合わず。「俺の頭に当てるくらいの気持ちでセンタリングを上げてもらいたいね」と、冗談めかして笑いを誘った。
りさこ夫人や長男良太さんが見守る前で54分間プレー。シュートを放つことはできず、期待されたゴールは生まれなかったが、後半9分に退く際には大きな拍手に包まれた。
親交の深いイチロー外野手(マリナーズ)の引退発表直後の試合出場に「面白いね」と不思議な巡り合わせを感じた。チームは2試合ぶりの勝利を手にしたが「ゴールという結果を残さなければ試合には出続けられない」。枯れることのない情熱を燃やし、レジェンドが34年目のシーズンに踏み出した。