J1浦和・大槻新監督、今季はオールバックは封印へ 「いつも通り」準備
J1浦和の新監督に就任した大槻毅氏が29日、さいたま市内のクラブハウスで取材に応じた。昨年に続き、2年連続でシーズン途中でクラブの指揮をとることになったが、選手に対しては「こういうふうになっているということは、そういった状況を我々は認識しないといけない。危機感を持っているのか、持たないといけない」という趣旨の話をしたと明かした。
チームに足りないものは何か、という質問には、「足りないことよりも、できていること、良いものを見ていきたい」と答えた。ポジティブな面として、「みんな一生懸命やっていますよね。彼らはサッカーに対して情熱を持っている」と選手の気持ちをくんで、会見ではマイナス面については言及しなかった。ただ、DF槙野によれば、メンタル面を変えていかなければいけないと指摘を受けたといい、直接、イレブンに対しては鼓舞する発言があったと見られる。
クラブは今季リーグ優勝とACLの2冠を目標に掲げていたが、「クラブの目標は変わらない。それに対して我々がどう取り組むのか」と明言。また昨季は、試合中、闘志をむき出しにするスタイルや、オールバックで髪の毛を固めたスーツスタイルなど強面な風貌であることも、ファン・サポーターの間で話題となり、好意的に迎えられていた。「あの時は、うちの選手は僕のこと知らないんで、何をやっても良かったんですよ」と振り返りつつ、「今は知っているんで。別にそんなことをやったって、あいつらに鼻で笑われるだけなんで。いつも通りにしっかりした準備をして、正しい方向にいけるように毎週のトレーニングで積み上げることをしたいと思います」とオールバックは封印することを示唆した。
オズワルド・オリベイラ前監督の後を受けて就任することになった大槻新監督は、昨年4月に堀孝史元監督が成績不振により解任された後、暫定的に監督を務めていた。昨季、リーグ戦は開幕から5試合未勝利だったが、大槻氏が監督を務めていた間は3勝1分けと立て直し、オリベイラ監督に引き継いだ。今回が2度目の“リリーフ登板”。サポーターへはメディアを通じ「いつも大きな思いや愛で包んでもらっている。続けてもらえるように、われわれも努力をするので、ぜひ一緒に、ということです」と呼びかけた。