神戸イニエスタ、トーレス惜別弾 盟友の引退試合に奮起も無念負傷交代、次戦欠場へ
「明治安田生命J1、鳥栖1-6神戸」(23日、駅前不動産スタジアム)
神戸はMFアンドレアス・イニエスタ(35)が前半20分にPKを決めるなど、元スペイン代表の同僚で鳥栖のFWフェルナンドトーレス(35)の引退試合を6-1で圧勝した。イニエスタは前半終了間際に左太もも裏を痛め負傷交代した。2位鹿島はG大阪と2-2で引き分け、浦和は松本に1-2で敗れた。
次々と圧巻のプレーを繰り出し、盟友の引退試合に花を添えた。イニエスタは前半20分にPKを左隅に沈め、2戦連発となる今季6得点目。2分後には自陣から田中が頭で落とした浮き球をダイレクトで前線へ送った。約40メートル超のロングパスを古橋に合わせる異次元の精度で、田中のゴールにつなげた。
イニエスタとフェルナンドトーレスはともに1984年生まれ。スペイン代表では08、12年欧州選手権連覇や10年W杯優勝などのタイトルを手にしてきた。「彼が良い試合をして、結果として神戸が勝てば最高」と話していた背番号8は、スパイクを脱ぐ戦友に全力のプレーで応えた。
前半終了間際に左太もも裏を痛めて無念の負傷交代となった。試合後、取材に応じることはなかったが、フィンク監督は「来週の試合は無理という印象」と次節札幌戦(31日)の欠場を示唆した。
試合後のセレモニーではフェルナンドトーレスと抱擁を交わし、引退を惜しんだ。今季最多6得点の大勝を飾ったが、絶対的存在を欠く次戦以降で神戸の底力が試される。