堂安「新たなトライ」 久保をトップ下にDKラインで得点量産だ
「国際親善試合、日本-パラグアイ」(5日、カシマサッカースタジアム)
サッカー日本代表は2日、国際親善試合パラグアイ戦(5日、カシマ)とW杯カタール大会アジア2次予選初戦となるミャンマー戦(10日、ヤンゴン)に向けて、茨城県鹿嶋市内で合宿を開始し、MF堂安律(21)=PSVアイントホーフェン=ら13人が約1時間、ランニングなど軽めの調整で汗を流した。自身にとって初のW杯予選となる堂安は「違った緊張感になる」と表情を引き締め、MF久保建英(18)=マジョルカ=との連係にも「新たなトライ」と意欲を示した。
自身初のW杯予選へ、堂安は高ぶりを抑え込むように言葉を発した。「今までと違った緊張感があるのは分かっている。構え過ぎず“らしさ”を見失わないようにしたい」と平常心を強調した。
代表に懸ける思いはひときわ強い。オランダ1部の強豪PSVに移籍したばかり。新天地への合流が間もない中で代表招集に応じることは定位置確保へのリスクも否定できない。それでも「代表を断る理由はない。リスペクトしかない場所に選んでもらい『いつでも行きます』という気持ち」と言い切った。
さらに当初は3日だった帰国予定を「自分の勝手なアイデア。(PSVの)監督とも話をして理解してもらった」と1日早め、この日午前に変更した。移籍手続きもあって先月10日を最後に試合から遠ざかっており、コンディション調整を最優先させた判断だった。
「今、僕が勝負する場所」と力を込める右MFは久保との定位置争いとなる見込みもあるが、6月の親善試合エルサルバドル戦のように久保をトップ下に置くことで2人の競演も可能となる。久保との連係ついて「感覚だと思う。彼が右に流れれば僕が中に入ればいいだけ。そうすれば右サイドで取れないゴールが生まれるかもしれない。自分の中で新たなトライ」とイメージを描いた。
21歳の俊英は「キレイな形じゃなくてもラインを割れば1点は1点。決定力は身に付けないといけない」とゴールへの強いこだわりも示した。「堂安-久保ライン」で日本の新たな可能性を切り開く。