大迫勇也さすがエース弾!半端ない男が古巣カシマで一撃 9・10W杯予選も任せた
「国際親善試合、日本2-0パラグアイ」(5日、カシマスタジアム)
日本が2-0でパラグアイを下し、10日にヤンゴンで行われる2022年W杯カタール大会アジア2次予選F組初戦のミャンマー戦前最後の一戦を勝利で飾った。前半23分にエースFW大迫勇也(29)=ブレーメン=が先制ゴール。同30分にMF南野拓実(24)=ザルツブルク=が2点目を挙げた。後半から出場したMF久保建英(18)=マジョルカ=はゴールこそ奪えなかったが、攻撃を活性化し存在感を示した。
日本の最前線には大迫がいる。攻撃の起点となり、個性豊かな2列目の若武者たちの良さを存分に引き出す。そして値千金の先制点をマーク。これがエース、これが大迫だ。
前半23分、MF橋本、中島、堂安を経由して左サイドのDF長友にボールが入る。中央への鋭いクロスに合わせて相手DFの背後から飛び出すと、左足で合わせてネットを揺らした。大迫自身は「長友さんから良いボールがきたんで。当てるだけ」と淡々と振り返るが、ボールを送った長友は「目の前で相手に当たって軌道が変わっている。難しいと思います。大迫さまさまですよ、僕のアシストは」。確かな技術に裏打ちされた一撃だった。
その目は、3年後の大舞台を常に見据えている。攻撃面だけではなく、守備でもファーストディフェンダーとしてチームを支えた。「最低限そこはやらないといけないと思っていた。W杯に行けば必ず求められること。意識をしないといけなかった」。ロシアW杯では初戦のコロンビア戦で決勝点をたたき込んだが、8強入りを阻まれた悔しさはぬぐい去れるものではない。前回大会の予選では、最終予選から定着。カタールへの道では2次予選の初戦からチームを引っ張る覚悟を固めているからこそ、試合前には「責任感」という言葉を何度も使った。
後半22分に交代する際には、古巣・鹿島の本拠に集まったサポーターから暖かい拍手に包まれ、大迫も両手をあげて応えた。「気分的にも次にいい状態で臨めます」。次なる戦いは、はるかなるカタールへの道の第一歩、ミャンマー戦。エースの一撃が勢いを付けた。