本田圭佑「自分は神様ではない」新天地オランダ・フィテッセで司令塔先発デビュー
「オランダ1部リーグ、スパルタ2-0フィテッセ」(24日、ロッテルダム)
各地で行われ、オランダ1部フィテッセに加入したMF本田圭佑(33)はスパルタ戦に先発して新天地デビューを果たし、後半36分までプレーした。チームは0-2で敗れた。PSVアイントホーフェンのMF堂安律(21)はヘーレンフェイン戦で2点目をアシストし、2-1の勝利に貢献した。イタリア1部ボローニャのDF冨安健洋(21)はパルマ戦に先発し、左太もも負傷から復帰した。
黄色と黒の縦じまがよく似合う。年齢と同じ「33」を背負い、本田が半年ぶりにピッチへ帰ってきた。4-3-3の攻撃的MFで先発し、右寄りのFKとCKも任されるなど司令塔として後半36分までプレー。「ベストは尽くしたが、チームを勝たせることはできなかった」。0-2の敗戦を正面から受け止めつつも、その表情には確かな自信があふれ出た。
昨季限りでメルボルン・ビクトリー(オーストラリア)を退団。その後所属先が決まらず、公式戦は5月22日のACL第6節・広島戦以来だった。序盤は無難なプレーが目立ってブランクを感じさせたが、後半から試合勘を取り戻した。同11分の初シュートはGKが好セーブ。26分には左クロスに走り込んで頭で合わせたが、DFに阻まれた。
東京五輪出場という野望をかなえるため、ACミラン時代以来2年ぶりに欧州に戻った。オランダ帰還はVVVフェンロ時代以来、10年ぶり。「自分は神様ではない。一人ではチームを変えられないので、周りの力も必要だ」と歯車の一つとして働く覚悟もある。
チームは4連敗。「まだ仲間の特徴も把握していない。もう少し時間が必要」と言いながらも「始まったばかり。個人的には何も心配していない」と強気な姿勢は変わらない。新天地デビュー戦はほろ苦い結果となったが、このまま終わる本田ではない。