久保のレアル移籍背景にアンス・ファティの影?バルサ地元紙が伝える

 スペイン1部リーグ、マジョルカの日本代表MF久保建英が今夏、レアル・マドリードに移籍した背景について11日までに、バルセロナを拠点とするスポーツ紙のエル・ムンド・デポルティボ紙が記者の論評として伝えている。記事では、バルサ下部組織に所属する後輩の突き上げによってクラブとしては必ずしも久保を“引き止め”なければならない状況ではなかったとしている。

 同紙によると、バルセロナとクラブの下部組織出身である久保は当初、ともに復帰を基本線としていた。ところが最初の話し合いで金銭的に大きな隔たりがあることが判明。久保サイドが求める年棒200万ユーロ(約2億4000万円)と代理人のコミッションは、クラブが想定する2軍選手としての待遇とは程遠いものだった。

 外国人枠については必ずしも問題にはならなかったと考えられるが、久保との交渉のより前にクラブは1歳年下の下部組織選手FWアンス・ファティの将来に賭けていたとし「仮にバルサが久保と契約していたら、アンス・ファティはトップチームでデビューしていなかっただろう。もしかすると今頃アンスと父親は他の欧州のビッククラブに大金を積まれながら話を聞いているかもしれない」としている。

 奇しくもそのアンス・ファティは10日、欧州CLでの最年少ゴール記録を22年ぶりに塗り替えたばかり。その直後に掲載された論評だけに、バルサの判断を正当化するためのものとも考えられなくはない。ともあれ、判断の正否が判明するのは早くても数年先のことになりそうだ。

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