なでしこ4大会ぶり3度目V!エース岩渕負傷離脱の逆風はねのけた 大会MVPは南
「東アジアE-1選手権、日本1-0韓国」(17日、釜山)
女子の最終戦が行われ、日本代表「なでしこジャパン」は韓国を1-0で下し、3連勝の勝ち点9で2010年以来、4大会ぶり3度目の優勝を果たした。韓国は同4で2位。終盤にMF籾木結花(23)=日テレ=がPKを決めて競り勝った。大会最優秀選手にDF南萌華(21)=浦和=が選ばれ、得点王は5ゴールを挙げたFW岩渕真奈(26)=INAC神戸=が輝いた。男子の日本は18日の最終戦で韓国と対戦。勝つか引き分けると3大会ぶり2度目の優勝が決まり、初の男女同時制覇となる。
4大会ぶり3度目の戴冠を果たした瞬間、選手たちはピッチで喜びを分かち合い、高倉監督は両手を突き上げた。「素直にこの大会で優勝できてうれしく思います」。指揮官の笑顔がはじけた。
攻めあぐねる展開が続いたが、守備陣ががっちりとゴールに鍵をかけた。大会MVPに輝いたDF南が「チームメートに助けられながら頂いた賞」と語るように、最優秀GKに輝いたGK山下を含め、3戦連続完封勝利と堅さを見せた。
一方の攻撃面では、課題も突きつけられた。試合前に2戦5発のエースFW岩渕が負傷離脱。高倉監督はFW田中、池尻をピッチに送り出したが共に不発。国内リーグでは4年連続得点王と決定力を見せている田中だが、エース不在の穴を埋めきれずに「FWとして課題が残った」と渋い表情。終盤にPKでMF籾木が決勝点をねじ込んだが、決めきれないシーンが目立った。
それでも五輪前では最後の国際大会でタイトルをつかみ「まだまだ成長できる部分はある」と指揮官。さらなる高みを目指す。