J1神戸ドロー発進、イニエスタ異次元の輝きも1点届かず 公式戦8連勝途切れる
「明治安田生命J1、神戸1-1横浜FC」(23日、ノエビアスタジアム神戸)
神戸はFW古橋亨梧(25)のゴールで追い付き、13年ぶりにJ1に復帰した横浜FCと引き分けた。
あと1点が遠かった。天皇杯覇者の神戸は引き分けに終わり、3年ぶりの開幕戦勝利を逃した。前半24分に右サイドを突破され、先制点を献上。自陣で守備を固め、鋭いカウンターを繰り出す横浜FCを攻めあぐねた。
焦りが募っていく展開で、チームを救ったのはFW古橋だった。0-1の後半29分、MFサンペールが針の穴を通すようなスルーパスを送ると、「目が合った」と走り込んだ古橋がGKをかわしながら左足で押し込んだ。
公式戦4試合連続ゴールで、今季神戸の全試合でネットを揺らした背番号11は「チームのみんななくしてはゴールを決められない」と仲間に頭を下げた。終了間際には相手のカウンターを素早い帰陣で防ぐなど、チーム最多28回のスプリントで攻守に貢献した。
イニエスタも異次元の輝きを放った。後半20分にクロスバーを直撃するなど両軍最多5本のシュートを放ち、同38分にはペナルティーエリア内で3人を翻弄(ほんろう)した。「結果は残念」としたが、相手を圧倒した後半の出来栄えには「チームとして進めるべき方向性も出せた」と収穫も口にした。
フィンク監督は「ローテーションの形をとった」と19日のアジア・チャンピオンズリーグ水原戦から先発5人を入れ替えたが、昇格組を相手に勝ち点3を得るには至らなかった。昨季から続く公式戦連勝は8で止まった。連勝中は全試合で先制していただけに、リーグ制覇のためには逆転に結び付ける底力が必要となる。