本田圭佑、自ら立ち上げた音声事業へ決意表明「学びもある、質の高いものを」
音声コンテンツの定額制配信サービス「Now Voice」(ナウボイス)を立ち上げたサッカー元日本代表の本田圭佑(33)=ボタフォゴ=が4月30日、ブラジルからオンラインで取材に応じた。各界のトップアスリートを集めて行われる新サービスについて、本田は「学びもある、質の高いものを」と目標を語った。
わずか30分ほどのオンライン上での会見だったが、本田の熱量は徐々に増していった。音声で伝える新サービスにはこだわりが詰まっており、目指したのは「自分が欲しかったサービス」と語った。
現在の参加者は、同じサッカー界の長友佑都だけではなく、野球からはダルビッシュ有、テニスの錦織圭といった各競技のトップランナーたちを集めた。半数以上は本田自らが“スカウト”。その過程では「丁重に断られた人もいる」と苦笑いするが「結果的に深みのある人がそろった。最初に何かをやるという不安への耐久力がある」と胸を張った。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、当初よりも1カ月ほど早くスタートさせた。内容も外出できない子供たち向けにテーマを統一したことで「声のトーンとか、感情とか、すごく刺さって。ユーザー目線で思ったよりも良いサービス」と感想を振り返った。
世界中で猛威を振るう未知のウイルスによる影響は、自身の生活にもにじむ。「僕も子供がいて、子供がYou Tubeをずっと見て、母親が止めるのも見ていて」。映像コンテンツとして視聴するだけではなく「学びもある、質の高いものになれば」。ただ、子供向けだけが狙いではなく「伝えたい人は全部」。トップアスリートが自ら語るエピソードを、移動中や作業中に聞くという具体的な使用法も提案した。
5月末まではチャリティーとして無料だが、本来は月額990円の有料コンテンツ。「広告収入に否定的という訳ではなく、価値を感じてもらったら直接対価を払う。この取引が僕はものすごく大事だと」と、多くのビジネスを手がける本田らしい哲学を語った。
「とにかく元気になる、勇気をもらえる。希望に満ちあふれた日を、朝に聞いたら過ごせるんだと、そんな場所にできれば」。壮大な思いを込めて、ピッチ外での新たな挑戦を始める。