札幌MF荒野のフードロス解消活動が全国展開へ 九州のJリーガーも賛同
J1札幌のMF荒野拓馬(27)がフードロス問題解消を目指して立ち上げたサイト「Food Rescue Hero」が、人道支援など多分野での活動に対応するため「Rescue Hero」に名称変更した。1日、オンラインを通じた会見が行われ、荒野に加え、活動に賛同するGK菅野孝憲(36)=札幌、GK高丘陽平(24)=鳥栖、DF永田拓也(29)=北九州、MF上里一将(34)=琉球が参加した。
活動は荒野が新型コロナウイルス感染拡大の影響で余剰在庫を抱えた生産者を助けるため4月25日にサイトを立ち上げ、廃棄処分の危機にある食材について生産者から出品を募っていた。
全国各地の選手から賛同を得て、5月29日にサイトの名称を変更し全国版に拡大した。荒野は「全国展開できたので一人でも多くの方を救っていきたい」と抱負を語り、菅野も「選手主導で始めることに意味がある。僕たちなりのペースで一人でも多くの人を救っていければ」と声をそろえた。
新たに賛同者として名を連ねた高丘は「お世話になっている飲食店の店主さんから『コロナの前からフードロス問題はある』と聞いていた。少しでも助けになれば」。永田は「北九州は(新型コロナ感染の)第2波が来て、北九州でのフードロスの問題は深刻化していると思う。北九州の生産者の人たちを助けたい」と思いを口にした。大分DF三竿雄斗(29)も「微力ですが力を貸したい」とコメントを寄せた。
活動はフードロス問題解消にとどまらず、医療現場へのサポートや災害時の人道支援など多分野に活動を広げる。荒野は「手を挙げてくれる選手をどんどん巻き込んで一緒にいい活動を作っていきたい。何年続いていける大きな強い団体を作り、一人でも多くの人を救って、日本をより豊かな国にしていきたい」と熱く語りかけた。