遠藤保仁の兄・彰弘氏「おめでとうより、よく頑張ったな」弟のJ1最多出場に思い語る

 幼い頃の遠藤(左)と兄の彰弘氏(C)11aside
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 2月下旬の第1節以来、約4カ月ぶりに“蹴音”が戻ってきた。新型コロナウイルスの影響による中断が明け、無観客で再開。J1最多出場記録を更新したG大阪MF遠藤保仁(40)の実兄で1996年アトランタ五輪日本代表、現在はサッカースクール「遠藤塾」で若年層の指導に尽力する遠藤彰弘氏(44)が思いを語った。

 「おめでとうというより、よく頑張ったなという感じ」。彰弘氏はねぎらうように偉業を称えた。歴史的瞬間は無観客だった。ただ、それも「何となくヤット(遠藤の愛称)らしいな」と笑った。

 長くピッチに立ち続けられる理由を「常に余力を残せる能力を持っていたから」と分析する。実力以上を出そうと無理をすれば負傷や疲労を呼ぶ。絶妙な“脱力”の積み重ねが大記録につながったとみる。「上手に人を使う側の選手だった」ことも要因に挙げた。

 幼い頃はともに実家の庭先でボールを蹴った。三兄弟の末っ子だった遠藤は2人の兄から「見て学ぶ」タイプで、「ガムシャラにやらないけど負けず嫌い」という性格と合わせ、現在のプレースタイルにつながっている。

 相手のタイミングをずらす技術は「突出している」という。天賦の才能について彰弘氏は「リズムを壊す」という独特の表現を用いた。遠藤が横浜フリューゲルスに入団した1998年、9月の横浜ダービーで兄弟対決が実現。「人とリズムが違うので本当に厄介だった」と振り返った。試合は横浜Mが2-0で勝利。彰弘氏は「僕も負けず嫌いなので」と笑みを浮かべた。

 記録はどこまで伸びていくのか。「パフォーマンスが落ちても機転が利くので違う特徴を作ってほしい。さらにひと味ふた味出てくるんじゃないかな。何かが終わったわけじゃない。やれるだけやればいい」。兄として優しく背中を押した。

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