内田篤人、最後の74分 前半16分緊急出場、イエローもらった 同点演出 そして涙
「明治安田生命J1、鹿島1-1G大阪」(23日、カシマスタジアム)
終了間際の同点劇。内田篤人は最後のプレーで得点に絡んだ。1点を追って、ロスタイム5分が終わろうとする後半50分、前線へのロングパス。味方が競り勝ち、つないで、最後はDF犬飼が頭で同点弾を押し込んだ。
右膝に巻いたテーピングは、ボロボロだった。最後まで妥協のない激しいプレーを見せた。引退を発表した内田篤人(32)。その最後の試合。熱い勇姿を、愛着の深いホームのサポーターの目に焼きつけた。
予期せぬ形でピッチに立った。前半16分にDF広瀬が負傷したため、急きょ巡ってきた出番。大声援に迎えられて登場し定位置の右サイドバックに入った。
前半35分にはオーバーラップしてMF三竿からのロングパスに頭で合わせて折り返して好機を演出。同39分にはカウンターの危機にFW宇佐美を倒して現役最後のイエローカードももらった。
後半の給水タイムにはテーピングを巻き直してピッチへ。後半38分にもゴール前まで上がり、右足でクロスを上げた。試合終了まで74分間、走り続けた。
ユニホームで涙を拭いて、ピッチを去った。