なでしこGK山根恵里奈が引退「全く悔いはなく、すっきりと晴れやかな気持ち」
ジェフ千葉レディースは5日、187センチの長身GK山根恵里奈(29)の引退を発表した。
山根は広島市出身。高校時代は越境して福島県の富岡高に入学し、JFAアカデミー福島1期生として入団。年代別日本代表に名を連ねた。09年に東京電力マリーゼ入りし、なでしこジャパンに初招集。15年W杯カナダ大会は初戦のスイス戦に先発、1-0の勝利に貢献している。
12年にジェフ千葉レディース入り。17年からスペイン女子1部のレアル・ベティスでプレー。昨年ジェフ千葉レディースに復帰していた。
山根はジェフ千葉レディースの公式HPを通じて次のようにコメントした。
「皆さま、いつも大変お世話になっております。この度、今シーズンをもって現役を引退し、次のステージへ進むことを決断しました。
まず初めに、これまで長い間温かい応援とサポートをいただいた、全てのジェフファミリーの皆さま、女子サッカーファン・サポーターの皆さまへ心から感謝申し上げます。この決断に対しては、私自身、様々な思いを持ちながら多くの考えを巡らせ、たくさんの過程を経てたどり着きました。決断をした瞬間からもう全く悔いはなく、すっきりと晴れやかな気持ちでいっぱいです。そしてとても穏やかに、これまでの自分と残りわずかとなった選手生活に向き合い、1日1日に想いを込めながら過ごしています。
高校卒業後から、サッカー選手として過ごさせてもらったこれまでの12年間。振り返ると良いこともたくさんあれば、そうではないことも数え切れないほどありました。そして、現役生活の最後にすると選んだ2020年は、未曾有の事態により誰もが経験したことのない大変な1年となってしまいました。どうしても悲観的になってしまいそうな物事や状況も多くありますが、私はそのいずれも前向きにポジティブに受け止められています。そういう人になれたのも、サッカーを通じた経験から得た選手として、一人の人として、一人の女性としての成長なのではないかと強く感じています。私にその成長のチャンスをくださった多くの方々にも、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
それらの経験と私自身がいま持つ想いやスタンスをセカンドキャリアでも最大限に活かし、誰かのために働き続けていきたいと思っています。シーズン終了を迎えた時点から私の立場は変わりますが、ジェフファミリーの一員として、ジェフへの想いを大切に持ち続けていくことは決して変わりません。そして引退後も引き続き、ジェフで育った一人のサッカー人として、胸を張って過ごしていけるよう努力を続けていきたいと考えています。
今後についてもまた改めて良いご報告ができればと思いますので、楽しみに待っていていただけると嬉しいです。これまで、本当に本当にありがとうございました。あと2ヶ月弱の選手生活となりましたが、しっかりと気を引き締め、自分のやるべき仕事を1つ1つ丁寧にやり遂げていきます。
どうか最後まで、応援を宜しくお願い致します。」