カズ&イニエスタ伝説競演!53歳キングにイニエスタ感嘆「脱帽の思いしかない」
「明治安田生命J1、横浜FC2-1神戸」(8日、ニッパツ三ツ沢球技場)
横浜FCの元日本代表FW三浦知良が第28節の神戸戦で後半に途中出場し、自身が持つJ1最年長出場記録を53歳8カ月13日に更新した。今季リーグ戦の出場は9月23日の川崎戦以来、2試合目。試合はMF安永玲央(19)がJ1初ゴールを挙げ、2-1で逆転勝ちを収めた。
“キング”と“ドン”の対決がついに実現した。1-1で迎えた後半42分、カズがイニエスタの待つピッチへ足を踏み入れた。53歳8カ月13日。自身の持つJ1最年長出場記録を更新した。
最前線に入ったカズは最初のプレーでDF袴田が前線へ送ったボールを追走。後半44分にはイニエスタが蹴ったFKの壁になり、跳ね返りを拾ったイニエスタのドリブルに並走した。J1昇格を決めた19年11月24日に発した「イニエスタの股を抜きたい」という言葉は実行できなかったが、2人のマッチアップに会場は沸き立った。
2月の開幕戦ではカズがメンバー外となり直接対決はお預けとなっていた。9月23日の川崎戦以来、今季2試合目となるカズ起用に踏み切った下平監督は「カズさんが入ることで流れやスタジアムの雰囲気を自分たちに持って来られると思った」と“カズ効果”を強調した。試合は指揮官の狙い通りとなり、後半46分に19歳安永が劇的な決勝弾をたたき込み、連敗を3で止めた。
日本の生ける伝説にイニエスタも感嘆した。「日本を象徴する選手と同じピッチに立てたことは光栄。53歳までプレーできる秘訣(ひけつ)を知りたい。脱帽の思いしかない」と惜しみない称賛を贈った。試合後は抱擁を交わし、肩を組みながら言葉をかけ合った。着替えを終えた2人は互いにサイン入りのユニホームを交換し、健闘をたたえ合った。
アディショナルタイムも含め夢の時間は約8分間だったが、今季ホーム最多6965人は日本とスペインが誇るレジェンドの豪華競演に酔いしれた。