マラドーナ氏の埋葬に熱狂ファン殺到 入場規制の警察に投石…予定より早く打ち切りに
25日に死去したサッカー元アルゼンチン代表のディエゴ・マラドーナ氏の遺体が26日、両親が眠る首都ブエノスアイレス郊外の墓地に埋葬された。ひつぎが安置されていた大統領府から墓地へ向かう沿道では、ユニホームを着たり国旗を手にしたりした多くのファンが見送り、世界を熱狂させたスーパースターとの最後の別れを惜しんだ。
地元メディアによると、マラドーナ氏のひつぎを載せた車両は26日夕に大統領府を出発。警察のバイクが並走して墓地へと移動し、一帯はサイレンやクラクションの音が鳴り響いた。墓地近くにもファンが詰め掛け、ヘルメットや盾で武装した警官が警備に当たった。
これに先立つ一般弔問では、ひつぎが置かれた大統領府にファンが殺到。入場を規制しようとした警察との間で衝突が起き、群衆の一部が投石し当局がゴム弾や放水車を使い対応するなど混乱した。このため弔問は予定より早く打ち切られた。
生前のマラドーナ氏は左派思想に傾倒し、キューバやベネズエラの首脳らと深い交流があった。「第2の父」と慕ったキューバの故フィデル・カストロ元国家評議会議長の命日は、くしくも同じ11月25日だった。中南米左派は大きな後ろ盾を失った。
アルゼンチンの左派フェルナンデス大統領は「彼には永遠に借りができた」と惜しんだ。