Jリーグ村井チェアマン 川淵氏は「時代の先を見る慧眼をお持ちだった」
Jリーグが12日、臨時実行委員会を開催。終了後に村井満チェアマン(61)がオンライン会見し、同日辞任の意向を表明した東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)の後任に日本サッカー協会元会長の川淵三郎氏(84)の名前が挙がったことについて言及した。
Jリーグ初代チェアマンでもある川淵氏が、森会長から会長就任の打診を受けた件について問われた村井チェアマン。報道で知る範囲と断りながら「評議員会が理事を選び、理事の中から代表者を選ぶ、こうした選考プロセスの中で議論される候補の一人なのかなと感じている。今、川淵さんが組織委のトップになられている認識は私の中ではありません」とまずは確認した。
その上で川淵氏の印象を語った。「初代チェアマンに対しては、言葉では表現できないくらい存在感を感じない日がないくらい。今でも地域密着の思想は色あせているものはない。むしろこのコロナ禍の中で地域の絆のようなものがなければ、スポーツ、Jリーグは存続できないと感じる。ある意味、時代の先を見る慧眼をお持ちだった」と強調した。
そして川淵氏による1993年のJリーグ開会宣言を持ち出した。「サッカーという言葉が一語も出てこない。表現している言葉そのものにはスポーツという表現だけに閉じている。サッカーは手段であって、サッカー以外のスポーツも含めて地域社会を良くしていく信念があって、スポーツ界をもり立ててこられた。スポーツ界におけるリーダーシップ、功績は誰も疑うものがないと感じている」と話した。