日本代表・鈴木武蔵「自分の色忘れずに人生を生きて」自著で経験をいろんな人に
ベルギー1部ベールスホットに所属する日本代表FW鈴木武蔵(27)が23日までにオンライン取材に応じた。3月1日に自著「ムサシと武蔵」(徳間書店、税込み1650円)を出版する。ジャマイカ人の父と日本人の母の間に生まれ、6歳でジャマイカから日本に移住。差別やいじめを受けながらもサッカーをよりどころに成長していった半生を通じ、伝えたい思いを語った。
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-自著の出版を決意した理由は。
「『選手として何も成し遂げていないのに本を出すのはどうかな』と思ったが、自分が経験してきたことを、僕と同じような境遇の子供たちやいろんな人に届けたいと思った」
-日本では多様性が議論となる。ベルギーで感じることは。
「黒人や白人、モロッコ人やトルコ人とベルギーには多くの人種がいるが、みんな慣れている感じがする。ベルギーでも差別はあると聞くが、環境が大きく左右しているのでは。日本は欧州に比べて外国人と触れ合う環境は少なかったが、これからは環境も変わっていくのではないか」
-自著を通じて伝えたいことは。
「人種に限らず『自分のこんなところが嫌だ』と思うことは誰しもある。変えられない自分の特徴は受け入れ、生きていかなければいけない。自分はそのままでいいし、自分の色というのを忘れずに人生を生きてほしい」