三浦知良「思い知らされた」得点の価値 東日本大震災から10年…被災地への思い語る
J1横浜FCの元日本代表FW三浦知良(54)が1日、横浜市内での練習後、オンライン取材に応じ、3月11日に発生から10年となる東日本大震災への思いを語った。2011年3月29日に開催された復興支援チャリティーマッチではゴールを決めており、「ゴールにはあれほど力があるのかと思い知らされた」と振り返った。そして、3日に迎えるルヴァン杯1次リーグの初戦・柏戦(三協F柏)へ意気込んだ。
東日本大震災発生からの10年間は、カズの長いサッカー人生の中でも特別だった。「自分たちの価値観をすごく問われる日々を送った」と振り返った。
復興支援チャリティーマッチでのゴールは今でも鮮明に焼き付いている。「チャリティーマッチで自分が挙げたゴールを被災地の方が喜んでくれて『ゴールというものはあんなに力があるのか』と思い知らされた」。得点の価値を改めて認識した。
「人間は苦しみを持っては生きていけない」。被災地のためにもサッカー教室などの支援を行ってきた。岩手県釜石市出身でJ1神戸のDF菊池流帆(24)は中2の時にカズらの訪問に刺激を受け、同じプロの舞台に登りつめた。カズは「僕自身も励みになっている」と話し、「また、被災地のみんなと一緒にサッカーをしたい」と約束した。
だからこそ「みんなのためにプレーすることに価値がある」と言う。そして、ファン、サポーターに届けたいのはゴールだ。
3日にはルヴァン杯の開幕・柏戦を迎える。リーグ戦のメンバーとは入れ替えて臨む場合が多く、メンバー入りの可能性も高い。「本当に試合に出たくてウズウズしている」。コロナ禍の今、キングが待望の最年長ゴールとなる希望の1点を決めてみせる。