Ｊ１横浜ＦＣの下平隆宏監督（４９）が１２日、Ｃ大阪戦（１３日・ニッパツ）を前にオンライン取材に応じ、前節浦和戦（１０日・埼玉）で途中出場し、自身の持つＪ１最年長出場記録を５４歳１２日に更新した元日本代表ＦＷ三浦知良（５４）の起用について触れた。

　カズは浦和戦の後半４８分、ＭＦ小川に代わって２トップの一角に入り、今季初出場。わずか１分半ほどの出場時間でボールに触れる機会はなく、ジーコの持つＪ１最年長得点記録（４１歳３カ月１２日）を更新することはできなかった。

　下平監督は浦和戦の起用についてＦＷクレーベに軽いアクシデントがありＦＷのメンバー枠が空いたことを明かす。さらにカズ自身の状態が良かったことも強調した。「カズさんがトレーニングで、今日もそうですしすごく切れがいいんですよ。僕が２年見てきた中でも一番いい状態」と説明した。

　プレー以外での効果も期待する。「カズさんが入ることで去年もそうでしたが、士気が本当に上がる。チームが勝てていない状況でプラスアルファの力をもらうということを考えていました」と振り返った。

　チームは開幕３連敗で最下位２０位に沈む。Ｃ大阪戦でのカズの起用について問われると「当然チーム内の競争があるので、カズさんのコンディションが良くても同じＦＷ陣との競争もある。出したいという思いと、他の選手もいるので。葛藤というか悩むところではありますけど」と明言を避けた。

　３連敗で２得点９失点。「スタートダッシュは失敗。選手としても、クラブとしても危機感はある。明日のホームゲームが大事になってくる」と下平監督。「勝ち点を取ってサポーターにも喜んでもらって、スポンサーの方々にも安心してもらえるようにまずは１勝したいなと思っています」と思いを語った。