J1浦和・MF柏木陽介がJ3岐阜に完全移籍 沖縄キャンプ中に外食など再三の規律違反

 J1浦和は12日、元日本代表MF柏木陽介(33)がJ3岐阜に完全移籍すると発表した。岐阜も同日、柏木の加入を発表した。

 柏木は沖縄キャンプ中の2月4日にFW杉本健勇とともに飲食店を貸し切って外食した。新型コロナウイルス感染防止策として、外食を禁止していたクラブの規律に違反したため、罰金と厳重注意処分を受けた。柏木は昨秋にも規律違反を犯しており、クラブはチームへの合流を認めず、同16日には移籍先を探した上で退団させると発表していた。

 柏木は浦和を通じ「改めまして、浦和レッズに関わる全てのみなさまに、ご迷惑をおかけしましたことをお詫びいたします。

 昨年も自覚を欠いた行動を起こしたにも関わらず、今回新監督と一緒にチーム一丸となって開幕を迎えなければならない大事な時期にチームの和を乱す行為を行ったことを深く反省しています。本当に申し訳ありませんでした。

 このたび、FC岐阜に完全移籍することになりました。

 浦和レッズで11年間プレーさせていただきました。僕にとって浦和レッズというチームは特別です。正直、このような形でチームを離れるとは思っていなかったので、自分が招いたことですが、とても悲しいですし、何より申し訳ない気持ちでいっぱいです。

 浦和レッズの一員としてACLなどタイトルを獲得できたことはもちろん、2011年に残留争いをしているときに苦しくて大変だったチームを優勝争いに近い熱量でみなさんに応援してもらったことが強く印象として残っています。

 良いときも悪いときも変わらぬ声援をいただいたこと、それと同時に大きなプレッシャーや責任感を感じてプレーできたことは自分にとっての財産です。

 ただ、その声援を背負い、最高のサポートをしていただいたにも関わらず、Jリーグのタイトルを獲得できなかったことがとても心残りです。

 今日で浦和レッズを離れますが、FC岐阜でサッカー選手として、人として成長し、これまでの弱い部分を克服して、また埼玉スタジアムでプレーできるように努力します。

 最後になりますが、ファン・サポーターのみなさま、パートナー企業のみなさま、そして自分を支えてくれた浦和レッズに関わる全ての方に感謝しています。

 本当にありがとうございました」とコメント。

 岐阜は2019年にJ2で最下位となり、J3に降格。20年は6位に終わった。今季からFC東京コーチなどを務めた安間貴義氏(51)を新監督に迎え、J2復帰を目指す。J3は14日に開幕する。

 ◆柏木陽介(かしわぎ・ようすけ)1987年12月15日、兵庫県出身。広島の下部組織から2006年にトップチーム昇格。10年に浦和へ完全移籍した。18、19年には主将を務めた。J1通算392試合56得点。昨季は出場9試合にとどまっていた。2010年に日本代表に初選出。国際Aマッチ通算11試合無得点。妻は元TBSの佐藤渚アナウンサー。176センチ、73キロ。利き足は左。ニックネームは「浦和の太陽」。

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