J3岐阜・MF柏木陽介の背番号は岐阜のホームタウン数にちなんで「42」
J3岐阜は12日、元日本代表MF柏木陽介(33)がJ1浦和から完全移籍で加入すると発表した。背番号は42。浦和も同日、柏木の移籍を発表した。
柏木は浦和が沖縄キャンプを行っていた2月4日にFW杉本健勇とともに飲食店を貸し切って外食した。新型コロナウイルス感染防止策として、外食を禁止していたクラブの規律に違反したため、罰金と厳重注意処分を受けた。柏木は昨秋にも規律違反を犯しており、クラブはチームへの合流を認めず、同16日には移籍先を探した上で退団させると発表していた。
岐阜は2019年にJ2で最下位となり、J3に降格。20年は6位に終わった。今季からFC東京コーチなどを務めた安間貴義氏(51)を新監督に迎え、J2復帰を目指す。J3は14日に開幕する。
柏木は岐阜を通じて「柏木陽介です。浦和レッズで自分の甘さから結果として規律違反を行ってしまい、移籍先を探すことになった自分に、FC岐阜からオファーをいただき、サッカーができる環境を与えて下さったこと、言葉では言い表せないくらいの感謝の気持ちしかありません。
今回移籍をさせていただく際に、クラブの方からFC岐阜のホームタウンが42の市町村から成り立っていると伺いました。
そこで今回決意と感謝の気持ちを背負って戦うという意味を込めて背番号を「42」に決め、クラブが取り組んでいる地域振興や社会貢献活動にも今後積極的に参加します。
まずは『子どもたちに夢を!!』『感動を共に!!』というクラブ理念をみなさんに伝えられるようなプレーをして、恩返しの意味でもJ2昇格を実現しますので、共に戦っていただけたら嬉しいです。応援よろしくお願いします」とコメントした。
岐阜の宮田博之代表取締役社長は「この度、柏木選手との契約が締結できて、大変嬉しく思います。
Jリーグで16年間プレーし、その内11年間を浦和レッズで過ごし、2年間キャプテンをした選手が、自らの不注意な行動に対して、退団し完全移籍の道を選択したことは反省と覚悟の深さを表わしていると思います。また、契約にあたり、本人と直接お会いし、深い反省と決意を確認いたしました。
様々な話をする中で、さすがはJリーグで豊富なキャリアを歩んできた積極的な選手であり、柏木選手から『FC岐阜の勝利とJ2のみならずJ1昇格のために全てを捧げる』という熱い真摯な想いをプレーで現わすとの決意も聞いております。
また、これまで東日本大震災への支援活動なども積極的に取り組んできたので、FC岐阜が『オール岐阜』体制のチームであり、発足当時から大切にしている全42市町村に対する社会貢献活動(ホームタウン活動)にも積極的に参加していきたいとの想いも聞いています。一日でも早く岐阜の地に慣れ親しんで、チーム活動と共に種々の活動にも頑張ってもらいたいと願っています。
安間監督のもと、チーム一丸となって、今シーズンのスローガンである『躍動』の通り、30名の選手全員で熱く戦って参りますので、引き続きご声援下さいますよう、何卒よろしくお願い申し上げます」とコメントした。
◆柏木陽介(かしわぎ・ようすけ)1987年12月15日、兵庫県出身。広島の下部組織から2006年にトップチーム昇格。10年に浦和へ完全移籍した。18、19年には主将を務めた。J1通算392試合56得点。昨季は出場9試合にとどまっていた。2010年に日本代表に初選出。国際Aマッチ通算11試合無得点。妻は元TBSの佐藤渚アナウンサー。176センチ、73キロ。利き足は左。ニックネームは「浦和の太陽」。