東京五輪サッカー男子 日本は“死の組”森保監督「厳しい」初戦の南ア戦が最重要
東京五輪のサッカー1次リーグ組み合わせ抽選会が21日、スイス・チューリヒで行われ、男子で開催国の日本はA組で南アフリカ、メキシコ、フランスと強豪がそろう“死の組”に入った。オンライン取材に応じた森保一監督(52)は「厳しいグループだと思う」と感想を述べた。日本の初戦は7月22日、東京スタジアムで南アフリカと対戦する。女子の日本はE組でカナダ、英国、チリと同組。決勝は女子が8月6日、男子が同7日に行われる。
想定し得る中でも最悪に近い組み合わせとなった。ポット分けの段階でアルゼンチン、ブラジル、スペイン、ドイツといった強豪との対戦回避は決まっていたが、メキシコ、フランスという過去の五輪優勝国が集う“死の組”に入った。森保監督は「厳しいグループだと思う。一戦一戦われわれの持っている全てをぶつけていかなければいけない」と率直な思いを口にした。
初戦の南アフリカ戦が最重要となる。日本が8強以上に進出した過去5度の五輪で初戦に敗れた例はない。前回のリオ五輪でも初戦のナイジェリア戦に5失点で敗れ、1次リーグ敗退に終わった。森保監督は「初戦は非常に大切。持っている力を出し切れるように、最善の準備をしたい」と初戦で勝利することの重要性を強調した。
2戦目は難敵メキシコだが、19年6月のトゥーロン国際大会でPK戦の末に勝利し、同年9月の北中米遠征では引き分けるなど、同世代にとって相性は決して悪くない。
1次リーグ最終戦では指揮官が「非常にタレントぞろい」と認めるフランスと対戦する。FWエムバペらが不参加となっても、A代表経験を持つMFアワール(リヨン)ら才能豊かな選手を多数、擁する。フランス戦を前に1次リーグ突破を濃厚にしておくことが理想の筋書きとなる。
苦難の道のりが待ち受けるが、掲げるのはあくまでも金メダル。「目標はグループリーグ突破ではない。金メダルに向けて戦うという意味では、どの対戦国でも気持ちは変わらない」。決意を込めて、未到の頂点へ踏み出す。