大宮・佐々木則夫監督の初陣は敗戦「ゴールは前に」で積極策も「不思議な負けはない」
「明治安田生命J2、大宮0-2千葉」(29日、NACK5スタジアム)
なでしこジャパンを率い、2011年に日本に女子W杯初優勝をもたらした佐々木則夫氏(63)が暫定的に監督に就任した大宮は、就任後初戦で千葉に敗れた。
25日に就任が発表され、この日の試合までの準備期間は4日。「ゴールは前にある」というメッセージをかかげ、ハイプレス(前の選手から積極的にボールを追い込み、奪いにいく戦術)をしかけた。
前半40分にロングボールから左サイドを破られ、岡野のクロスを見木に押し込まれて先制点を献上した。後半6分には、ハイプレスからボールを奪い、黒川が相手GKとの1対1を迎えたものの、シュートをミスしてしまい枠を外した。その直後の同7分に、サウダーニャ-見木-サウダーニャと2人に中央を崩されてリードを広げられた。
佐々木監督は「必ず勝ち点3を取ろうという意識で、スタートから全開でいこう」という意識で選手を奮い立たせた。ベテランのDF河本を起用し、リ2点リードされてからは長身のFWイバを入れて打開を試みたが、勝利は遠かった。CKは千葉の1本に対して10本とチャンスはあったがものにできなかった。
「状況に合わせてゲームプランを立てた中でやったわけなんですけど、結果的に負けたということは不思議な負けはないので」と振り返った佐々木監督。「僕が下を向いたら、(監督が)代わったばかりでやってられないので」と前向きに語った。
勝ち点11で暫定21位と、J3降格圏(19位~22位)に沈む。選手に対しては、「こんな状況でも前を向いて、一生懸命練習して、オヤジみたいな監督に代わってですね、でもしっかりとついてきてくれるという所からですね、献身的な思いを感じて、感動しておりますけども、その中で彼らに勝たせてあげたいという思いは強かったんですけど、なかなか難しかったというのはあります」と、感謝と反省の入り交じる思いを口にした。ただ、監督業については、「試合勘とか、練習をしていてのこれまでの状況は、結構よみがえってきて」と語り、「反省しつつ、また、そうはいっても次がありますので、しっかりと、またさらに上積みをして、もっと質を上げてですね、金沢戦に向かっていきたいと思っています」と6月6日の金沢戦へ気持ちを新たにしていた。