DF長友、W杯アジア最終予選前に「圧倒的な強さを」2016年と同じ轍踏まない
日本代表は30日、W杯カタール大会アジア最終予選の初戦となるオマーン戦(9月2日、大阪・パナソニックスタジアム吹田)に向けて、大阪府内で合宿を開始し、堺市内で行われた練習では欧州組の一部を除く17人が汗を流した。オンライン取材に応じたDF長友佑都(34)=無所属=は「圧倒的な強さを見せつけたい」と最終予選での圧勝を宣言した。
旅の目的地は「W杯ベスト8以上」というはるか彼方にある。アジアの地でつまずく訳にはいかない。最終予選という難関を前にも、長友は「圧倒的な強さを見せつけたい。圧倒できないと話にならない」と語気を強め、FW大迫も「難しくても最終予選は勝たないといけない」と口をそろえた。最終予選を軽んじてはいない。長友は4度目とあって、その怖さは知り尽くしている。「緊張感は全く違う」という言葉には実感が伴っている。
16年9月のUAE戦。前回のロシアW杯最終予選の初戦ではホームで先制しながら逆転負けを喫した。長友は負傷で不在だったが、フル出場したDF酒井は「大変なことをしてしまった」と5年前を振り返った。同じ轍(てつ)を踏まないためにも、長友は「日本の圧力を開始10~15分で見せつけたい」と戦略を描いた。「今はそれができるだけの力がある」と、日本の底力に対する自負もある。
「圧倒」の鍵は「融合」になるという。東京五輪代表から6人(オーバーエージ除く)が名を連ねた。「ベテランと若手の融合が大事になる。強いチームはしっかり融合している」と持論を展開。底上げに期待を寄せた。
最終予選に出場経験のない選手は堂安、久保建ら16人に達するだけに、長友らの豊富な経験は万が一の窮地で日本の“羅針盤”となるだろう。国際Aマッチ通算125試合出場を誇る百戦錬磨が、カタールへの旅路で頼れる船頭役を担う。