フーテンのカズ 55歳誕生会で衣装“完コピ”「男はつらいよ」目標は「J3昇格」
サッカーの日本フットボールリーグ(JFL)鈴鹿ポイントゲッターズの元日本代表FW三浦知良が26日、55歳の誕生日を迎え、三重県鈴鹿市内で会見した。毎年恒例の誕生会で、今年は大好きな映画「男はつらいよ」の主人公・車寅次郎の衣装を完全コピーして、テーマソングが流れる中で登場し“フーテンのカズ”を披露した。新天地の鈴鹿では練習試合に3試合連続先発。今季の目標に自身の「ゴール」と「J3昇格」を掲げた。3月13日にラインメール青森(四日市)との開幕戦を迎える。
55歳の誕生日は恒例のド派手スーツなどではなく、尊敬する寅さんになりきった。「これまでいろんなスーツを着てきましたが、ここ最近、ずっと“フーテンのカズ”と言ってきて、皆さんの期待に応えたい一心でした(笑)」。『男はつらいよ』のテーマソングに合わせて完全コピーの衣装で登場。キャンプで臨時コーチを務めた武田修宏氏からは年齢にちなんで55本のバラが手渡された。
昨季はJ1を戦った横浜FCでリーグ出場1試合の1分のみに終わった。「サッカー選手として一番きつかった」と言う出場機会が激減した苦しい時期に、心の支えになったのが寅さん。「心が落ち着く」と魅力に引き込まれ、今回はシャツの色や生地まで全く同じものをそろえた。
今オフに出場機会を求め、鈴鹿へ期限付き移籍を決断。「個人的にはたくさん試合に出て、みんなの前でゴールを挙げたい」と誓い、「目標はJ3昇格」と、来たからにはチームを引き上げる。
JFL最年長出場はFWアマラオ(FC刈谷)の43歳9日、同最年長得点はMF永井秀樹(FC琉球)の42歳50日。55歳15日で開幕を迎えるカズにとって大幅更新に期待がかかる。練習試合にFWで3試合連続先発出場し「状態はすごく良い。あとはゴールだけ」と、2017年3月12日のJ2群馬戦以来5年ぶりの得点へ仕上がりは順調だ。
Jリーグ4部相当のJFLでは、Jリーグの時には訪れなかった地域にも遠征する。「サッカーに対する情熱とパワーを持ってみんなに喜んでもらうためにも体調管理をしっかりしていろんなところに行きたい」。全国を飛び歩く寅さんのように日本各地を“キング”が盛り上げる。