カズ所属のJFL鈴鹿が「解除条件付き資格停止」 来季のJ3昇格に暗雲
Jリーグは28日、理事会を開き、日本フットボールリーグ(JFL)規律委員会が鈴鹿ポイントゲッターズに懲罰の対象となる行為が発覚したと報告した問題を受け、鈴鹿のJリーグ百年構想クラブ資格について「解除条件付き資格停止」とすることを発表した。
鈴鹿は昨年12月、元執行役員による内部告発や不当な金銭要求などの騒動が発生。事実関係を調査していたJFL規律委員会はこの日、「懲罰の対象となりうる行為が発覚した」と発表した。
これを受けてJリーグの理事会は、「適切ではないと考えられる金銭のやり取りが存在していたことなど、クラブのガバナンス体制に不備があると判断しうる複数の事情が認められた」とし、Jリーグ百年構想クラブ規程第7条第1項第1号に定める「Jリーグの目的に反する行為」と判断。将来のJリーグ入会を目指すクラブに必要なJリーグ百年構想クラブ資格を解除条件付きで停止した。
解除条件は、「クラブにガバナンス体制を改善する意思があり、2022年6月のJ3ライセンス申請期限までに入会を認め得る状況に改善する可能性があること」を前提に付された。
鈴鹿が2023年シーズンにJ3に昇格するためには、Jリーグ理事会から「ガバナンス体制の改善」「ステークホルダーからの支援継続」が実効的に機能し、実践されていると判断され、6月の理事会までに百年クラブ構想資格の停止が解除されることが前提となる。
その上で、J3のクラブライセンス申請が承認され、今季のリーグ戦で「JFL4位以内、かつ百年構想クラブのうち上位2位以内」の条件をクリアする必要がある。
鈴鹿には今季、元日本代表FW三浦知良(55)が期限付き移籍。「J3昇格」を目標に掲げているが、今回の処分が解除されなければ、来季昇格への夢は絶たれることになる。
またこうしたJリーグの対応とは別に、日本サッカー協会(JFA)は鈴鹿の懲罰の対象となる行為に対して、裁定委員会で処分の検討を行う方針だ。