「明治安田生命Ｊ１、横浜Ｍ２－０清水」（６日、日産スタジアム）

　横浜ＭはＭＦ吉尾海夏（かいな、２３）の今季初得点などで清水に快勝し、２連勝の勝ち点１０で暫定首位に立った。

　待望のゴールは思いも寄らない形で訪れた。１－０の前半４３分、吉尾が清水ＤＦ立田に猛然とプレス。クリアボールを右足に当てると、角度のない位置からゴールに吸い込まれた。Ｊ１では仙台時代の２０１９年６月１日・名古屋戦以来、下部組織で育った横浜Ｍでは記念すべき初得点となった。「きれいなゴールではなかったが、泥くさく取れて良かった。最高です」と笑みを浮かべた。

　「スタートラインに立てた」という言葉に、これまでの歩みが凝縮されていた。１７年にトップ昇格を果たした技巧派レフティーだが、１９年以降は出場機会を求めて期限付き移籍を経験した。昨季はＪ２町田で１０得点１０アシストと飛躍を遂げ、「よりゴールに貪欲になった」と横浜Ｍへの復帰を果たした。

　主軸のＭＦマルコスジュニオールら負傷者が相次ぐ中で巡ってきたチャンスだった。今季初先発でトップ下を託され、２連勝に貢献。代役が成果を上げる好循環で、横浜Ｍが首位に立った。