カズ 「死ぬまで選手」 13日リーグ開幕!初のJFL挑戦、サッカーの魅力語った

 55歳のシーズンも背番号「11」でプレーする鈴鹿・三浦
 三浦知良
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 サッカー日本フットボールリーグ(JFL)の鈴鹿ポイントゲッターズに新加入した元日本代表FW三浦知良(55)が先発出場を予定する13日の開幕・ラインメール青森戦(四日市)を前にインタビューに応じた。自身初となるJFL挑戦やチームメートとの交流、55歳を迎えてなお選手として追い求める、サッカーの魅力を語った。

 ◇ ◇

 -自身初のJFL。Jリーグとの違いは

 「環境で言えば、ユニホームや練習着、スパイクとかは全て自分管理。今まではエキップ(用具担当)がついてやってくれていたけど、荷物も全部自分で運んで、自分で整理して。久しぶりにそういう環境の中でサッカーをやっている」

 -ユニホームや練習着の洗濯も自身でしているのか

 「横浜FCの時から個人的にも仲のいい中里(※注1)が一緒にいるので、彼がやってくれています。僕との付き合いで、好意でね(笑)。たまに中里の家では間に合わない時もあるので、2人でコインランドリーに行ったりもしました」

 -鈴鹿の町で声をかけられたりなどは

 「まず町に出ないんでね。ホテル暮らしですが、店も閉まっていて外食もしない。ホテルも人が少ないから、人に会うことがほとんどない」

 -鈴鹿のチームメートとの交流は

 「もう自然に。グラウンドで必要な時に必要なことは話して。この間はお風呂で何人かと僕の20代、30代のころの話だったりとか、みんながあまり聞いたことないような話をすると、面白がってくれますよ」

 -鈴鹿でのカズダンスへ期待は大きい。得点を挙げるイメージは

 「個人的なことよりも、チームがいかにたくさん点を取っていけるか、たくさんチームがチャンスをつくれるかというのがすごく大事。僕だけが点を取ったところでチームが昇格できるわけじゃないし、チームが昇格するためにやる。チームとしてどのくらいのチャンスをつくって、どれだけチームが点を取っていけるか、いろんな選手が取れるか。僕はその中の1人」

 -入団会見で話していた伊勢神宮への参拝(※注2)は

 「すぐ行きましたよ」

 -ちなみにお願いごとは

 「みんなが健康でありますように、という。必勝祈願はしなかったですね。サッカーのお願いはあんまりしないかな」

 -実兄が指揮を執る姿を見て、指導者への興味などは

 「ないですね。死ぬまで選手」

 -その理由は

 「よく分かってないからじゃないですか、サッカーのこと(笑)。やることは分かってますけど、人を指導できるような器もないし。監督をやるというイメージがないし、興味が湧かない。練習やるなら自分がやりたい(笑)。サッカーは競技するものと思ってるんじゃないかな、仕事としても、趣味としても」

 -死ぬまでプレーし続けたいという、サッカーの魅力とは

 「鈴鹿にも、横浜FCのジュニアユースにいた子がいるのよ。僕が40歳の時の試合を見に来て、そのプレーに感動した、と。そういう子と今一緒にプレーできるという、これが最大の喜びでもある。あとは僕ね、なんだか試合に出ると報道されるんで(笑)。世界の名だたる選手から『おめでとう』って来たりとか、そういう世界とのつながりが常にある。サッカーはグローバルで、つながりがすごくあることがね、いいなあって思う」

 -サッカーには出会いと発見の素晴らしさという魅力があると

 「J1、J2もそうだったけど、JFLに来ると、また行ったことのないような土地に行って、試合ができる、いろんな人に出会える。これもまさに『フーテンのカズさん』って感じでいいんじゃないですかね(笑)。日本代表の時だとサウジアラビアとかオマーンとか、アラブの国もそうだし。なかなか行かないじゃない。そういう生活が楽しい。バスに乗ってみんなで試合に行くとか、そういう生活が好きなんでしょうね」

   ◇   ◇

 (注1)鈴鹿のFW中里崇宏。横浜FC時代もカズのチームメートだった。

 (注2)映画『男はつらいよ』シリーズ第39作『寅次郎物語』(1987年)のロケ地が伊勢・志摩であることから。カズは同シリーズのファンを公言しており、2月26日の誕生日では主人公・車寅次郎に扮(ふん)し「フーテンのカズさん」として登場した。

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