遠藤航 W杯決定はピッチで5年前のリベンジだ「しっかり勝ちたい」
サッカーのW杯カタール大会アジア最終予選オーストラリア戦(24日、シドニー)に臨む日本代表は22日、シドニー郊外で冒頭15分間を除く非公開で調整し、主将の吉田麻也(33)=サンプドリア=らが合流した。前回のW杯ロシア大会への出場が決定した試合では招集外となっていた遠藤航(29)=シュツットガルト=は、W杯出場が決まるピッチに立つという悲願へ強い意欲を燃やした。
歓喜の瞬間を、今度はピッチの上で迎える。「それをつかむチャンスがある。しっかり勝ちたい思いは強い」。遠藤は力を込めた。
5年前は5万9492人の中の一人だった。2017年8月31日。日本がロシア行きを決めたオーストラリア戦を、埼玉スタジアムの観客席から眺めた。ハリルホジッチ監督が率いた日本代表で、最終予選は出場1試合のみ。最終決戦では招集メンバーから漏れた。浅野と井手口がゴールネットを揺らし、大歓声に揺れるスタジアムを「すごく鮮明に覚えている」と振り返り、「こういった状況でピッチに立ちたいなと、その時は思っていた」と当時を述懐した。
海を渡り、飛躍的な成長を遂げた。今回の最終予選ではここまで全8試合に先発出場し、7試合はフル出場。「ずっと試合に出させてもらって、中心としてやらなきゃいけない覚悟もありながら、プレーさせてもらっている」。吉田不在時には主将を託されるほどの絶対的存在となった。
21日夜にドーハ経由でシドニー入りし、この日が練習合流初日となった。公開された冒頭部分では疲れた様子も見せずに、黙々と調整にいそしんだ。
日本が3度目の16強進出を成し遂げた18年ロシアW杯では、メンバー入りしながら出場機会なしに終わった。敗れたベルギー戦から一夜明け、悔しさをかみしめながら「ここに来られたことは自分にとって本当に大きい」と4年後の雪辱を誓っていた。カタールへの切符をつかみ取り、次は夢の舞台を踏む。