アーセナルのDF冨安が移籍後初の左SBで勝利に貢献 負傷から復帰後初のフル出場

 「イングランド1部リーグ、アーセナル2-1リーズ」(8日、ロンドン)

 アーセナルの日本代表DF冨安健洋(23)が昨夏の移籍後初めて左サイドバック(SB)に入り、フル出場で勝利に貢献した。リーズの右サイドに入ったブラジル代表FWラフィーニャを抑える役割を託され、粘り強い守備で決定的な仕事をさせなかった。

 開幕から右SBを主戦場としてきたが、イタリア1部(セリエA)のボローニャ時代に経験がある左SBでも持ち前の堅実な守備が光った。開始3分。いきなり実現したラフィーニャとのマッチアップも冷静に対処。左サイドの自陣深くに入ってきたボールに対して並走しながら激しく競り合い、最後は滑り込みながらボールに触れて、攻撃の流れを切った。

 前半5分、10分にFWエンケティアが続けざまにゴールを奪うと、同27分には相手選手が危険なタックルで一発退場。1人多い状況で優位に試合を進めた。後半にCKから1点をかえされたが、冨安を含めて守備陣は集中力を切らさず、リードを守り切った。

 ふくらはぎの負傷で戦列を離れていた冨安は第34節のマンチェスター・ユナイテッド戦の終了間際に交代出場し、3カ月ぶりに実戦復帰。前節のウエストハム戦では先発復帰し後半33分にピッチにしゃがみ込んだ後、途中交代となっていた。負傷の再発を心配する声も集まっていたが、慣れないポジションで見事に躍動した。

 アーセナルは勝ち点を66に伸ばして4位をキープ。勝ち点67でリーグ3位のチェルシーに勝ち点1差に迫った。欧州チャンピオンズ・リーグ(CL)の出場権獲得にまた一歩前進した。次節は勝ち点62で追う5位・トットナムとの「ノースロンドンダービー」が控えている。

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