鎌田&堂安 再招集で真価問われる4連戦 「オプション」なり得る存在
W杯カタール大会開幕まで21日で半年となった。日本サッカー協会は20日、ブラジル代表などと対戦する6月の国際親善試合4試合に臨む日本代表メンバー28人を発表し、鎌田大地(25)=アイントラハト・フランクフルトや堂安律(23)=PSVアイントホーフェン=が復帰した。W杯最終予選途中から出番を失った2人にとっては真価が問われる4連戦となる。伊藤洋輝(23)=シュツットガルト=は初選出。コンディションが万全ではない大迫勇也(32)=神戸=の招集は見送られた。
W杯まで半年を迎えた日本代表の招集リストには、なじみのある名前が並んだ。森保監督は「代わり映えがないと言われるかもしれない」と自ら認めたが、意図は明らかだった。「戦術浸透をさらに図り、オプションを作れれば」。新戦力で新陳代謝を促すよりも土台の熟成を優先した。国内組で臨む7月の東アジアE-1選手権を除けば、本番まで残された試合は6試合。本大会に向けたメンバー選考は既に最終局面に入っていると改めて強調される形となった。
その上で、森保監督が求める戦術の「オプション」になり得る存在として鎌田や堂安が復帰した。2人は最終予選途中から出場機会を失い、招集外の屈辱も味わったが、鎌田は欧州リーグで全13試合出場5得点と優勝に大きく貢献。堂安もオランダ・カップ制覇を経験した。代表指揮官は「タイトルを取った自信は、間違いなく彼らの力に上乗せされている」と期待を寄せた。
森保監督は鎌田や堂安を現在の基本布陣である4-3-3の中盤で起用する可能性にも触れた。さらに3バックの導入なども示唆。戦術の選択肢を広げつつ、鎌田らの起用方法についても最適解を探っていくことになる。
「最終的に最強のチームを作れるように考えていきたい」とW杯本大会を見据えた。欧州で名声を高める鎌田を組み込むことができれば、目標として掲げる「ベスト8以上」に近づける。復帰の鎌田らにとっても真価が問われる勝負の4連戦となる。