J1神戸 三木谷会長 涙の続投明言 SNSでクラブハウス訪問を投稿 21日には進退言及

 J1神戸の三木谷浩史会長(57)が23日、自身のツイッターを更新し、クラブハウスを電撃訪問した様子を動画で公開した。同会長は選手、スタッフを前に「もう一回、一生懸命にやろうと思いました。このままやり続けるというのも格好悪いのだけれど、格好悪くてもいいと思い、戻ってくることにしました」と声を震わせながら、会長職の続投を明言した。

 三木谷会長はこの日、午前6時15分に羽田空港を出発し、同7時50分に神戸空港に到着。練習前のミーティングで選手、スタッフにあいさつした。「クラブが厳しい状況なので話をさせてもらった方がいいかなと思い、集まってもらいました」と切り出した三木谷会長は「どういう風なことを考えてやったらいいのかなと思いながら、このクラブを19年間やってきました。このクラブは皆さんがサッカーを一生懸命やっていて、いろんな思いを持ってやってくれています。みんなが一人でやっているのではなくて、このクラブもゼロからの出発でいろんな人がいろんな思いを持ってやってきている。その一つが、僕が最初から作ってきた楽天グループというゼロから作ってきた会社です。それになぞらえて話をしたいと思います」と語り、「ゆず」の北川悠仁と作ったという「楽天の歴史」という映像を流した。

 「ここには日本代表の選手がいっぱいいるし、こんなすごい選手の前で僕が話すのもどうかなという思いもあるのですが、1分間だけ自分のサッカー人生を思い出して下さい」と語った三木谷会長は両目の涙をぬぐった。「今までいろんな悔しいことや苦しいことを乗り越えてきたと思います。世界が大変なことになっていて、ウクライナではたくさんの人が死んでいて、スポーツもできないし、ロシアの選手にしてもいろんな大会に出られない。コロナ感染などもあって、世界が大変な中、自分も世界を少しでも良くしようと事業でも頑張っていて、中途半端に僕がこのクラブに関わっていることが、正直マイナスなのかなと思っていたのですが、『一期一会』という言葉があります。一つのことを、一つの機会を、一つの出会いを大切にできない人は大きなことも成し遂げられないと思います。ファンの方からいろいろな言葉をいただいて、もう一回一生懸命やろうと思いました。時間はなかなかないのですが、その思いで来ました。サッカーというのはたかがスポーツですが、されどスポーツだと思います。皆さんにはいろんな夢があって、欧州に行きたい人もいるし、日本代表で活躍したいという、いろんな夢やいろんな思いがあってやっていると思います。僕らにとってこのクラブは家です。皆さんにとっても、今やっているサッカーが何のためにやっているのか、そのことをもう一回考えるチャンスなのかなと思います。裏方の人もサポーターも楽天は200万人くらいの人が、楽天のプラットホームで働いていますが、その人たちが商品を売って、20円30円という売り上げの積み重ねの中から、皆さんのスポンサーとなって、夢を持って応援しています。『次の試合がある』ということではなく、『次の一戦に全てを懸ける』という思いでやってほしいと思います。覚悟、このままやり続けるというのも格好悪いのだけれど、格好悪くてもいいと思い、戻ってくることにしました」と声を震わせた。

 最後に「みんな苦しい中、皆さんの試合を楽しみに元気をもらいにやってきていると思います。みんな一生懸命やっていることを分かっているので、こんなことを言うのは申し訳ないと思っているのですが、一層の覚悟を持って挑んでいただきたい。ケガもあるし、忸怩たる思いもあるし、どうしようもないこともあると思いますが、それでも1センチ、10センチ、一歩をその気迫の差だと思うのですよ、正直に言って。覚悟と気迫を持って頑張りましょう。よろしくお願いします」と締めくくった。

 三木谷会長はその後、ツイッターに「神戸のサッカースタイルは一致団結」と投稿。神戸は25日に本拠地ノエビアスタジアム神戸で15位磐田と対戦する。

 三木谷会長は神戸が湘南に敗れ、再び最下位に転落した21日に、楽天グループの無料通話アプリ「Viber(バイバー)」に「この結果に大きな責任を感じています。いつでも身を引き辞めますよ」などと、自身の進退に言及する意味深な投稿を繰り返し、去就が注目されていた。

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