INAC神戸退任の星川監督 決断を語る「やっぱりJリーグは一度やってみたい舞台」
INAC神戸の監督を退任し、J3・YS横浜の監督に就任した星川敬監督(45)が26日、オンライン会見を行った。初代女王の目標を達成したWEリーグ元年を振り返り、自身が持ち続けていたJリーグ監督に初挑戦する意気込みを語った。
WEリーグ優勝を置き土産にINAC神戸を離れる星川監督は決断に至った経緯を次のように説明。「元々1年契約で、継続する可能性ももちろんありました。ただそのタイミングでいろんな要因が重なっていいタイミングだったんじゃないかなと。日本に帰ってきて、やっぱりJリーグというのは一度やってみたい舞台だったので。どうしてもカレンダーがJリーグとずれているので、そういうタイミングでお話があったらなというのは常々思いながらいた。やりきってはないですけど、やっぱりWEリーグ初代チャンピオンというのが本当に大変な目標でした。そこから違う目標に行くのもいいタイミングだったんじゃないかなと思います」。Jリーグとは異なる秋春制のWEリーグは5月に全日程が終了。シーズン中に新たな指揮官を探していたYS横浜からオファーが届いた。
選手には22日の大宮戦前に伝えた。「基本的には辞めないでほしいということしかなかった。だけど決断した後の話なので。だからみんなもそこは前を向いてほしいということは常に言った」と選手の反応を振り返る。
澤穂希らを擁し、11、12年にINAC神戸でなでしこリーグを2連覇。12年に退任後は欧州に渡り、コーチ、監督を経験してきた。WEリーグ開幕を控えた昨年2月、初代女王の目標を成し遂げるため9年ぶりにINAC神戸に呼び戻された。優勝候補ではなかったチームを開幕までの半年で強化し、開幕から独走で目標を達成した。「去年(今季)はチーム的に新しく作らなければいけないものがあったが、今年(来季)に関してはある程度WEリーグの中で通じているベースがある。残った課題に取り組んでいけば、より良いチームになる可能性はある。今シーズンのメンバーが来シーズンいれば、もちろん2連覇に一番近いと思う」と来季の活躍を信じている。
27日にYS横浜に合流し、初練習を行い、28日の北九州戦(ミクスタ)で新天地で指揮を執る。29日には再び神戸に戻り、INAC神戸が東灘区の練習場で開催する「ファン感謝デー」でサポーターにお礼のあいさつをする。