【福西崇史 熱血EYE】特にアピールした選手を挙げるなら鎌田、三笘、伊藤、堂安

 前半、ゴールを決め浅野拓磨に祝福される鎌田大地(撮影・金田祐二)
 ゴールを決めた三笘薫(左)=札幌ドーム(撮影・中島達哉)
 前半、攻め込む堂安律(撮影・金田祐二)
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 「国際親善試合、日本4-1パラグアイ」(2日、札幌ドーム)

 日本がパラグアイに4-1で快勝した。先制点を奪ったのはFW浅野拓磨(27)=ボーフム。前半36分に原口の縦パスを受け、最後は相手GKを見ながら浮かせたシュートでゴールを奪った。そして同42分には、MF鎌田大地(25)=アイントラハト・フランクフルト=が頭で決めて2点目をゲット。11月に開幕するW杯カタール大会へ向けて、し烈なサバイバルが始まった。

  ◇  ◇

 個々の選手のコンディションが良く、ある程度チームとしてやりたいことをやれていた。前回のベトナム戦とは違って、選手が替わった中でもコンビネーションが良くて、チームとしての戦いができていた。

 先制した場面は、まずは伊藤が持ち味とするフィードで前が見えていたということ。前めにいっていた原口のサポートも良かった。浅野もうまく浮かせた。全部がつながったゴールで、すべてのタイミングが良かった。

 2点目は、攻撃に厚みもあることで鎌田もゴール前にいられた。全体を通して、形作りという点ではしっかりできていた。

 特にアピールした選手を挙げるとしたら鎌田、三笘、伊藤、堂安だろう。鎌田は落ち着いていたし、存在感を見せた。三笘はチームの3点目を決めたところと突破。研究されても、工夫して縦に抜けたり切れ込むところで、前後半とも相手を崩すことができていた。

 伊藤はセットプレーの強みがある。遠藤の守備範囲が広い分、空くことがあるものの、伊藤が結構絞れている。ボランチのようなこともできるのが大きい。堂安は間でボールをもらいながらのプレーなど存在感を見せていた。実力があると感じた。もっとも、チーム全体として、相手の力が上がったときにこれだけの余裕が持てるか、という疑問は残る。

 次はブラジル戦だが、チームとしてどうしていくか。個人でいえばどれだけ通用するか。必ず課題が見つかると思う。世界との戦いを判断できるゲームにしてほしい。

 突破口は相手のミスをどう突けるか。ミスを誘えるか。ミスした瞬間にコンビネーションで崩すこともできるはずだ。距離感は縮めながら戦うことが重要になる。(02年日韓、06年ドイツW杯日本代表=デイリースポーツ評論家・福西崇史)

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