INAC神戸新監督に元J1神戸の朴康造氏 サプライズ人事でWEリーグ連覇狙う
サッカー女子プロリーグ「Yogibo WEリーグ」の初代女王となったINAC神戸の新監督に、J1神戸などで活躍した元韓国代表MF朴康造氏(42)が就任することが27日、決まった。朴氏は男女各カテゴリーを通じて初めて監督を務める。サプライズ人事で、10月開幕の新シーズンでの2連覇を目指す。
INAC神戸は昨年9月に日本女子初のプロサッカーリーグとして発足したWEリーグで初年度の優勝を飾った。9年ぶりに復帰した星川敬前監督がタイトルから遠ざかっていたチームを改革。開幕8戦連続完封勝利など首位を独走し、目標に定めた初代チャンピオンをつかんだ。
しかし星川前監督にJ3YS横浜から就任オファーが届き、シーズン終了後の退任が決まった。2連覇を目指すクラブは新たな指揮官の選定を進め、最終的に今年4月からINAC神戸のテクニカルアドバイザーとしてクラブの全カテゴリーの指導に携わってきた朴氏が最適だと決定した。
兵庫県尼崎市出身の朴氏は滝川第二高から1998年にJリーグ京都に入団。2000年に韓国Kリーグ城南一和に移籍し、03年に移籍した神戸で10年間プレーした。J1通算209試合20得点。韓国代表として国際Aマッチ5試合出場1得点を記録している。引退後はJ1神戸のスクールコーチや解説者などを務めてきた。
この日、朴新監督はラジオ関西の応援番組「カンピオーネ!レオネッサ!!」に安本卓史社長(49)とともに生出演。「去年、星川さんがやっていた土台は築きつつ、奪いにいく守備、攻撃的な守備。攻撃的なサッカーというのもアレンジしながらやっていきたい」と方針を示した。「INACは優勝しないといけないチーム。2連覇を目指して、自分の持てる力を全力で出し切りたい」と監督デビューシーズンでの優勝を宣言した。
安本社長は他にもJ1監督経験者3人と交渉したことを明かす。全員が就任に意欲を見せたが、WEリーグとJリーグのカレンダーが異なるため、現在のクラブを辞めることができないと二の足を踏んだという。「カンジョはチャレンジしたいと言ってくれた。皆さんよくご存じの朴康造さん。神戸の顔。S級ライセンスを直近で取った中で最もインパクトがある。監督というのはどこかでデビューしないといけない。それがJFLやJ3の人もいれば、高校や大学の人もいる」と決定までの経緯を説明した。フレッシュな指揮官のもと、7月中旬に新体制始動を予定している。