宮市亮10年ぶり代表復帰 「ベッドから眺めていた」苦難乗り越え
日本サッカー協会は13日、東アジアE-1選手権に臨む男女日本代表を発表し、男子はJ1首位の横浜Mから7人が選出され、宮市亮(29)が10年ぶりに復帰した。町野修斗(22)=湘南=ら10人が初招集されるなど26人が選ばれ、国内組にとってはW杯カタール大会(11月21日開幕)に向けた事実上の最終アピールの場となる。W杯を1年後に控えた女子は、初選出2人を含む25人が選ばれた。
事前に「サプライズはない」と予告していた森保監督だが“驚き”は用意されていた。宮市がザッケローニ監督が率いた12年以来、10年ぶりの代表復帰を果たした。オンライン取材に応じ「正直、驚きの方が大きい」と率直な思いを口にした。
11年に愛知・中京大中京高からアーセナル(イングランド)に入団。12年には19歳で代表デビューも、両膝の前十字靱帯を断裂するなど度重なる負傷に悩まされ、代表から遠ざかった。「ベッドの上から日本代表を眺めることも多かった。引退も考えた」と苦難の日々を振り返った。
再起を目指し昨夏に横浜M入りした。今季は途中出場が大半ながら、左右のウイングを主戦場に14試合3得点3アシスト。森保監督も「爆発的なスピードで上下動しながら相手ゴールに迫る。非常に武器を持っている選手」と期待を寄せる。
国内組にとって最終アピールの場とはいえ、今大会はW杯本番の4カ月前。選手選考は6月に招集された28人が中心となる。伊東や南野、三笘らの牙城は強固で、宮市も「狭き門」と自覚する。それでもわずかな可能性に懸ける。「諦めない気持ちを最後まで持っていれば人生に転機がくる。そういう姿をまた見せていければ」。復活を遂げた快足ウインガーが“サプライズ”のW杯切符を狙う。