乾が清水で117日ぶりのピッチ 岡田武史氏から「サッカーを続けてください」とメッセージ
「明治安田生命J1、清水3-3鳥栖」(31日、IAIスタジアム日本平)
J1清水に加入した元日本代表MF乾貴士(34)が117日ぶりのピッチに立った。1-2と1点差に迫った後半18分に途中出場で“清水デビュー”。3-3で迎えた同45分にはゴール正面で決定機を迎えたが、シュートを阻まれた。
乾の一問一答は以下の通り
-久しぶりの公式戦
「状況が状況というか、もちろんうれしかったし、出られたことには感謝している。ただ、そんなことを言っている場合ではなかった。入る前に1点取ってくれて勢いもあったので、追いつけるとも勝ち越せるとも思っていた。惜しいシーンは何個かあったが、それを決めきれず(鳥栖に)3点目を取られてしまったのが、引き分けで終わってしまった原因かなと思う」
-出場した時には歓声
「そうですね、そこは感じていました」
-アイスタは初めて
「距離も近いし雰囲気もすごく良かった。いいスタジアムだなと改めて思った」
-チャンスを決めきれなかった
「打てたと言えば打てたが、もう一個(相手を)かわそうとしてしまった。相手が来ていたのも分かっていたので、もう一個(相手を)かわそうとしてしまったのが判断ミスだった。あそこは打って終わらないといけないところだったし、そういうプレーが何個かあった。今後そこで決めきれる仕事をしたい」
-ピッチに立てた思い
「そこは感謝しかない。いろんな人にサポートしてもらって、岡山の皆さんが練習をさせてくれたことが、ここに立てた一番の理由。いろんな方が助けてくれて今日こうやってできたので感謝しかないし、次はピッチで返していければ」
-一番苦しかった時期は
「サッカーができてない1カ月、2カ月間、練習もできなかった、一人でしかできなかった期間というのは本当に苦しかった。サッカーをやめようと何度も思った。ただ、いろんな方から『サッカーを続けてほしい』と言ってもらったり、『続けるべき』と言ってもらったので、励ましてくれた方々に感謝している」
-支えになった言葉は
「岡田(武史)さんから連絡が来て『サッカーを続けてください』というメッセージもいただいて、すごく励みになった。僕自身もサッカーしかないと分かっていたが、いろんなことがありすぎて続けるかどうか迷っていた。そのタイミングで声を掛けてもらったのはうれしかった。あとは息子に『パパ、サッカーやめるかも』と言ったら『やめないで』と言われた。まさか言われると思っていなかった。『やめてもいいよ』と言うと思っていた。『J2になるかもしれへんで』と言ったら『それでもサッカーを続けてほしい』と言われたのは励みになった」
昨夏に欧州から10年ぶりにC大阪復帰を果たした乾だったが、4月5日の柏戦(ヨドコウ)で途中交代時に暴言を吐くなど、チームの規律を乱す行為があったとして、クラブから6試合の出場停止処分を受けた。処分期間が明けた後も全体練習に参加せず、6月9日にC大阪と契約解除。同15日から無所属のままJ2岡山の練習に参加していたが、7月22日に清水入りが発表され「自分にできることを最大限にやり、少しでもチームに貢献したい」とコメントしていた。