広島・川村 涙のJ1初ゴール「人生で一番うれしかった」8・6「原爆の日」に決めた

 「明治安田生命J1、鹿島0-2広島」(6日、カシマサッカースタジアム)

 広島はMF川村拓夢(たくむ、22)のJ1初得点などで鹿島を破り、5試合ぶりの白星で勝ち点38とした。

 川村にとって忘れられない特別な日となった。0-0で迎えた後半38分に途中出場。その1分後だった。DF野上のクロスに走り込み、利き足とは逆の右足を合わせた。最初のボールタッチでJ1初ゴールを決めた。

 広島の下部組織出身で18年にトップ昇格も、J2愛媛に3年間の期限付き移籍を経験した。復帰した今季は左膝の負傷で出遅れた。苦い日々がようやく報われ、「人生で一番うれしかった」と思わず歓喜の涙にぬれた。

 被爆から77年目の「原爆の日」だった。敵地鹿島の計らいもあり、試合前には犠牲者を追悼する黙とうがささげられた。戦争を知らない川村だが「サッカーを通してしか何かを伝えられない」と決意を新たにした。広島にとっても特別な日。5試合ぶりの勝利で暫定5位に浮上した。

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