G大阪・松田監督「カタのためにもやらなければ」解任の片野坂前監督の無念さ思い初陣へ
J1G大阪の松田浩新監督(61)が19日、就任後初のオンライン取材に応じた。残り10試合でのJ1残留を目指し、広島戦(20日・Eスタ)から指揮を執る。
自動降格圏の17位に沈むG大阪は17日に監督交代を発表。片野坂知宏前監督(51)との契約を解除し、9日にコーチに就任していた松田氏が監督に昇格した。
松田監督はシーズン終盤でコーチを引き受けた時の気持ちについても説明。「片野坂前監督を何とかいい形で支えたいという気持ちコーチングスタッフに入らせていただいた。現実的な目標というのは残留ですけど、目標を最後に達成できることができれば一番いいシナリオだと思いながらやってきた。それが急きょこういう形になったことはやはり残念でしたし、片野坂さんの気持ちを思うと本当に無念だったなと。僕も今年解任されたばかりですから本当に分かります」と明かす。松田監督は6月にJ2長崎の監督を解任されている。
片野坂監督は現役時代の広島での後輩でもあった。「本当に短い間でしたけど、うまいこと力になれなかった。もしかしたら逆にプレッシャーがかかったような状況になってしまったら申し訳なかったなと複雑な気持ちでした」と前監督を思いやる。その上で「ただ、交代が決まってからはようやく先輩、後輩の昔からのそういう仲に戻されたような気がする。とにかく僕としては申し訳ないという気持ちがあると言わせてもらいましたし、彼は彼で、申し訳ない気持ちとあとはよろしくお願いしますと伝えてくれました。無念が強いのは前監督でしょうから、カタのためにもやらなければという気持ちで今は取り組んでいます」と思いを語った。
3日間の練習で初陣に臨む。「決めたい以上はいろんなことは考えず、とにかく目標を達成するためにやれることは全部やる。全部とにかくやろうと決めて、1カ月分ぐらいはこの2、3日でやった感覚」と明かす。「勝負にはこだわってほしい。負けないように工夫する。そういうこだわりは大事だけど、結果というのは本当に分からない部分がある。そこに責任なんか持たないでほしい。そこに責任を取らないといけないのは監督だけ。そういう感じでプレーしてくれたらいい」と目の前のプレーに全力で向かうことを選手に求めた。