礼儀なき異例ゴール 福岡がマナー違反認め→名古屋“無抵抗V弾” 選手接触で頭部負傷きっかけ

 前半、名古屋・永井(左)に無抵抗でゴールを許す福岡の選手たち
 同点ゴールを決め喜ぶ福岡・クルークス
 前半、福岡のゴールに抗議する名古屋イレブンと長谷川監督(左端)。右端は福岡・長谷部監督 
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 「明治安田生命J1、福岡2-3名古屋」(3日、ベスト電器スタジアム)

 福岡-名古屋で極めて異例なゴールが生まれた。0-1から同点ゴールを決めた福岡が「マナー違反」を認める形で直後に守備を放棄し、名古屋に2点目を献上。試合は名古屋が3-2で勝った。神戸は京都に完敗し、自動降格圏からの脱出に失敗。広島は5連勝で勝ち点50として今季初めて首位に立った。横浜MはFC東京と引き分け、湘南に逆転負けした川崎とともに勝ち点49。鹿島は浦和と、柏は磐田とそれぞれ引き分け。鳥栖はG大阪に快勝。名古屋は福岡に競り勝った。

 異様な光景にスタジアムは騒然となった。1-1の前半、キックオフからボールを運ぶ名古屋の永井に対し、福岡は守備を放棄して“無抵抗”で勝ち越しゴールを明け渡した。

 0-1で迎えた前半20分過ぎのプレーがきっかけだった。敵陣に攻めたクルークスが倒れたため、名古屋の選手がボールをサイドラインに蹴り出した。この場合、相手にスローインのボールを渡して試合を再開させることが“礼儀”とされるが、福岡のルキアンはスローインを拾い、ゴール前にパス。走り込んだクルークスがシュートを決めた。このプレーに名古屋側が猛抗議。長谷部監督の指示で、相手にゴールを与えた。

 伏線は開始直後にあった。自陣ゴール前の浮き球をクリアしようとした福岡のGK永石とDF宮が頭部を接触。2人が倒れている間にプレーは継続され、無人のゴールに名古屋が蹴り込んで先制を許した。その後、永石は負傷交代。選手が倒れているにもかかわらず、プレーを止めなかった名古屋に福岡の選手は不服そうな表情を見せた。

 その後も追加点を許して3失点。後半は平塚のJ1初ゴールで詰め寄ったが、宮がラフプレーで退場した影響もあり、苦境をはね返せなかった。長谷部監督は「いつも通り、リスペクトを欠かないようにプレーさせたつもりだった」と話した。

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