神戸MF扇原貴宏が6月以来の復帰 「残りシーズン、チームの力になりたい」
「天皇杯・準々決勝、神戸0-1鹿島」(7日、ノエビアスタジアム神戸)
J1神戸の元日本代表MF扇原貴宏(30)が、2カ月半ぶりに実戦復帰した。6月26日の浦和戦(ノエスタ)以来の出場となった扇原はMF小林祐希(30)との元日本代表レフティーコンビでボランチを形成し、後半35分までプレー。最近の神戸では見られなかったビルドアップの安定をもたらした。
後半10分には鹿島FW鈴木優磨と中盤のボール争奪戦でユニホームをつかみながら激しい攻防を繰り広げ、イエローカードも受けた。怒った鈴木が鬼の形相で詰め寄ると、一歩も退かずに額をくっつけて応じるなど闘志も見せた。
復帰戦は80分間プレー。久々のピッチについて「前半は自分たちがやりたいことができましたけど、その時に点が取れなかったので、そこがすべて。自分自身楽しもうとプレーしましたけど、チームを勝たせないと意味がない。そこが一番悔しさが残る」と振り返った。
コンディションが整わず一時は練習にも参加できない時期を過ごしたが、8月のACL期間から合流。ようやく試合に出場できる状態を迎えた。「プレーを楽しむこと。あとはそれをしっかりとチームの結果に結びつけることが大事。久しぶりの試合にしては思ったより体は動いたので、コンディションはもっともっと上げていけると思う。残りシーズン少ないですけど、何とかチームの力になりたい」と思いを語った。
3日の京都戦から先発9人を入れ替えて臨んだ吉田監督は「結果に関しては自分の責任」と来季のACL出場の可能性が消滅した敗戦を受け止めた。その上でこの試合の収穫について「けがから復帰した選手を見ることができましたし、良かった部分もある」と語った。扇原以外にもFW藤本やDF菊池らがプレーした。残留争いという現実を、総力戦で勝ち抜くしかない。