「天皇杯・準決勝、甲府１－０鹿島」（５日、カシマスタジアム）

　Ｊ２甲府に敗れた鹿島のＦＷ鈴木優磨（２６）は、両チーム最多５本のシュートを放ったものの無得点に。「俺も決めるところを決めていれば勝てたので自分がふがいないというのが一番強い思い。（岩政）大樹さん（が監督）になって、選手に明確にアドバイスをしてくれているが、あくまでやるのは選手。俺も含めてまだまだ能力が足らない」と反省を口にした。

　その上で「でも、あきらめない。いつ見えるか分からない光に向けて、止まっている暇はないのでやり続けたい。今は冷静ではないので、なかなかどう考えていいのか分からない。何のために（鹿島に）帰って来たのか考えて、チームがどうしたら良くなるのかが当面の課題だと思う」と顔を上げた。

　これでチームとしては、国内主要タイトルでは６年連続で無冠に。試合後、岩政大樹監督（４０）は「クラブ史に残る大失態」と苦々しく振り返った。終始押し込み、１８本のシュートを浴びせ、０－１の後半３９分にはＭＦ仲間斗（３０）がゴールを割ったがオフサイドの判定。１点が遠かった。

　試合後にはサポーターからブーイングも浴びた。鈴木は「ファンには申し訳ない。辛抱強く応援してくれている中で、今日もＪ２の甲府さんに負けて情けない気持ちと申し訳ない気持ちはファンにはすごくある」と敗退の責任を背負い込んだ。