J1磐田 奇跡残留へ19歳MF古川がJ1初ゴール MF遠藤「僕らは上がっていくだけ」

 後半、先制ゴールを決める磐田・古川(撮影・高石航平)
 後半、ゴール前に飛び込むも、磐田GK・三浦(中央)にセーブされる横浜M・レオセアラ(左)=撮影・高石航平
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 「明治安田生命J1、横浜M0-1磐田」(12日、日産スタジアム)

 最下位磐田が7月30日の湘南戦(ヤマハ)以来となる8試合ぶりの勝利でJ1残留に望みをつないだ。渋谷洋樹監督(55)は就任後、初白星を飾った。

 乾坤一擲の速攻が決まった。0-0で迎えた土壇場の後半39分、高卒1年目の19歳MF古川陽介が決勝点となるJ1初ゴールを決めた。静岡学園高時代に全国を席巻したドリブラーは「ファンの皆さんには『お待たせしました』という気持ちが強い。チームに貢献できずにふがいなかったが、勝負強さと結果を出せて自信になった」と初々しく笑った。

 「兄貴的な存在」と慕うDF松原后(26)との連係だった。古川がドリブルで持ち上がり、左サイドを駆け上がった松原にボールを預けた。再び折り返しを受けて「僕が試合の流れを変えるという意気込み」で右足を振り抜いた。ひときわ目立つ金髪も「后君を意識した」ほどで、あうんの呼吸からゴールが生まれた。

 自陣で守備を固めて相手を呼び込み、カウンターに活路を見い出した。交代策が奏功した渋谷監督は「選手が一瞬の隙もなくプレーしてくれた」と選手をたたえた。次節は22日に敵地で清水との“静岡ダービー”を迎える。残り3試合で自動降格圏脱出まで勝ち点5差と厳しい状況に変化はないが、MF遠藤保仁は「僕らは上に上がっていくだけ」と決意を新たにした。首位から得た勝ち点3を、奇跡の序章とする。

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