「ラグビーのまち」にJクラブ誕生 FC大阪・近藤社長「ラグビーへのリスペクトを忘れない」

 試合前、応援に駆けつけた糸井嘉男氏、吉村洋文知事らと記念撮影を行うFC大阪イレブン
 J3入会をサポーターと喜ぶFC大阪の選手・スタッフ
 FC大阪のトークショーに参加した糸井嘉男氏(左)と藤井秀悟氏
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 「JFL、FC大阪1-1滋賀」(20日、花園ラグビー場)

 日本フットボールリーグ(JFL)最終節が開催され、FC大阪はホームタウン東大阪市の花園ラグビー場第1グラウンドでMIOびわこ滋賀と引き分けた。優勝は逃したが、シーズン2位でJ3入会のための審査項目をすべてクリア。優勝した奈良クラブとともに来季のJ3参入が決定した。大阪からJリーグクラブが誕生するのは1995年のC大阪以来、27年ぶり。

 「ラグビーのまち」として知られる東大阪市をホームタウンとするFC大阪のJ3入会が実現した。近藤祐輔社長(36)は来季のホームゲームの8割を花園第1で開催する方針を示しており、すでに決まっているラグビーの開催日を考慮しながら、日程調整に入る。

 第2グラウンドの改修については土壌調査などを終えたとして、スタジアムをどのような形態にするのか選定中。「来年には何かしら動きが出ると思います」と説明した。

 ラグビーとの共存について近藤社長は「まず最初に言いたいのはラグビーへのリスペクトを忘れないということ」と強調する。「クラブとしてこれを念頭に置かないと、表現は違っても『後から来て何でサッカーなんやねん』と思われる方はゼロではない。そう思われても仕方のない歴史背景は理解している」と語る。その上で「お互いにリスペクトしながら同じフットボールの仲間として成長していきたい。今は『ラグビーのまち』でも時がたてば『フットボールのまち』と皆さんに言っていただけるようなクラブに成長していきたい」と思いを述べた。

 もちろんJ3がゴールではない。近藤社長は「街一体となって新しい歴史を刻んでいきたい。今年J3が決まった瞬間からJ2に向けた戦いが始まる。しっかり新しい歴史が刻めるように東大阪市の皆さまと手を取り合える環境を目指したい」とさらなる躍進を誓った。

 就任3年目でJ3入会のミッションを成し遂げた塚原真也監督(37)はJ3を指揮するために必要な公認S級ライセンスを所有していないため退任となる。塚原監督は「自分自身はS級がないのでS級を受けに行って、どういう形になるか分からないですけど、クラブをしっかりサポートしてまた自分の出番が来た時にしっかり力を出せるように、力を蓄えたいと思います」と話した。今後はクラブに残り、S級ライセンス取得を目指す方針。クラブは今後、新監督の選定に入る。

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