釜本さん「全てがすごかった」 四つ年上の「王様」ペレさんをしのぶ
サッカー元ブラジル代表で「王様」と呼ばれたペレさん(本名エドソン・アランテス・ド・ナシメント)が29日、大腸がんの進行などによる多臓器不全のためサンパウロの病院で死去した。82歳。元日本代表FW釜本邦茂さん(78)は「技術、創造性と全てがすごかった」と四つ年上の「王様」をしのんだ。
「どうしたらこんな選手になれるのか」とプレー映像を何度も見て練習した。1968年メキシコ五輪で得点王に輝くなど日本では突き抜けた存在ながら「その結論が『俺には到底なれない』となった。それぐらい偉大な選手」と表した。
84年8月、ペレさんは釜本さんの引退試合に駆けつけて出場。試合後には西ドイツの司令塔オベラートとともに、肩車をしてくれた。「非常に光栄なことだった。花を添えてくれて感謝している」としみじみ振り返った。