「欧州ＣＬ・決勝Ｔ１回戦、ドルトムント１－０チェルシー」（１５日、ドルトムント）

　ドルトムント（ドイツ）がチェルシー（イングランド）を１－０で破った。後半１８分に２１歳のアデイエミが得点し、ホームで先勝した。ベンフィカ（ポルトガル）はアウェーでクラブ・ブリュージュ（ベルギー）を２－０で下した。両カードの第２戦は３月７日に行われる。

　有望な若手を発掘し、伸ばすことで知られるドルトムントが真骨頂を発揮し、今冬に大型補強したチェルシーを真っ向勝負で倒した。主将マークを巻いた１９歳のベリンガムが攻守で引っ張り、２１歳のアデイエミが後半に圧巻のゴール。８万人を超えるホームの大観衆の後押しを受け、２季ぶりの８強へ一歩前進した。

　ドイツ代表の新鋭による決勝点は、後半１８分だった。相手ＣＫから逆襲して自陣からドリブルで加速。アルゼンチン代表ＭＦフェルナンデスを抜き、ＧＫもかわして左足で無人のゴールに決めた。前半の好機で仕掛けなかった場面の動画をハーフタイムに見せたというテルジッチ監督は「後半は期待に応えてくれた」と評価。Ｗ杯カタール大会は出番がなかったが、冬季中断明けから得点を重ねてチームの公式戦７連勝に貢献している。

　巨額の資金で実力者を寄せ集める相手と対照的に、一体感を武器に勝利をつかんだ。ベリンガムは「後半は主導権を握られたが、粘り強く守り切れることを証明できた」と自信を深めた。